郷土の伝説を形に
長井市の西根地区に、「おけさ掘」の伝説が残っています。
かつて水田の用水不足に苦しんでいた村を救うために、勘三郎とその妻おけさがたった二人で川を開削し、村まで水を引いたという逸話です。
その伝説を題材にする今作は、掘削作業をする勘三郎とそれを手伝うおけさの様子を表現されています。
中心に位置するところに彫られた「地蔵菩薩」は、村人を救いたいという二人の思いを象徴するのか、勘三郎の供養碑が建てられた草岡赤地蔵堂にちなんだ表現であったかも知れません。
いずれにせよ、我が身を厭わず、他者の為に働いた精神の在り様を長沼孝三氏が形にした作品です。
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