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これはメチャクチャ良かった。マジで、特に子育てしている人は観た方がいい映画だと思う。もし僕の子供時代に、こんな先生(に限らないけど、大人)が周りにいたら、少しは社会に希望が持てていたかもしれない。 まずは、このドキュメンタリー映画の舞台となる街と学校の説明をしておこう。 北アイルランドのベルファスト市アードイン地区にあるホーリークロス男子小学校が物語の舞台である。この学校に通う子供たちを映し出しているのだが、そこには中心となる人物がいる。生徒ではなく、ケヴィン・マカリーヴ
すごくシンプルな物語で、そのシンプルさ故に、受け取り手の想像力が試されるタイプの映画だと感じた。僕はたぶん、ちょっと想像しきれなかった側の観客かもしれない。この映画が描き出そうとしている「何か」を100として、僕の理解は90にも達していない気がする。「もうちょっと分かりたかった」というのが、素直な感想だ。 父・カラムと、娘・ソフィが、トルコのリゾート地にバカンスに来ている。物語は基本的に、このバカンスの数日間のみを描いていると言っていい。だから、この父娘の関係についても、具
いやー、これは凄まじかった。ここ最近、正直、観る映画は「ハズレだなぁ」と感じることが多かったのだけど、久々にズドーンと来る映画だった。凄いものを観たなぁ。 登場人物の一人が、こんなことを口にする場面がある。 【黒人や有色人種の人たちは、白人のことをバカにすることができる。「白人はクソだ」ぐらいのことを言っても、特に問題にはならない。 でも、私たち白人が、ほんの僅かでも黒人や有色人種を悪く言うと、「ヘイト」だと批判される。】 この映画は、現代的な「多様性・ダイバーシティ」
良い映画だと思う。少し前(レーガン大統領が当選するとかしないとかっていうニュース映像が流れる時代)のアメリカを舞台に、マイノリティに対する差別感情が今以上に厳しかっただろう時代を描いている。あとで知ったが、この物語は、監督の実体験を基にしているそうだ。 印象的だったのは、おじいちゃん役のアンソニー・ホプキンスだ。出番こそ決して多くないが、正直、彼の存在感がメチャクチャ強く、なんなら主人公ぐらいの強さがある。なんというのか、人生のどこかのタイミングでこういう存在に出会いたかっ
とても引力の強い映画だった。リディア・ターという女性指揮者が主人公なのだが、そのターが放つ「何か」がとても強く、最初から最後までスクリーンに釘付けにさせられた、という感じだった。 ただ、「分かったか、分からなかったか」と聞かれれば、「分からなかった」と答えざるを得ない。正直なところ、物語の焦点がどこに当たっていたのか、見終わった今考えてみてもイマイチ理解できない。もちろんそれは、「リディア・ター」という人物そのものであることは確かなのだが、言ってみればそれは「縦軸」だろう。
うーーーーん、最近どうも、「うーーーーん」から始まる感想が多いけど、これも「うーーーーん」って感じだなぁ。 相変わらずどんな映画なのか知らずに観に行っているので、まずは「まさかホントにロバが主人公なんかい!」ってところに驚いた。モブではない、ちゃんと「キャラクター」として存在する人間が出てくる場面って、全体の2~3割じゃないだろうか。それ以外は、ロバのみ、あるいはモブ的な人間とロバのみ、みたいなシーンである。 確かに映像は綺麗だし、「おとぎ話感」が強いから、現実世界の話な
映画として成立しているのかと聞かれるとなんとも言えないし、退屈かどうかと聞かれればやはり退屈だと答えてしまうかもしれない。それでも、やはり、こういう映画が存在することに衝撃を覚えるし、そこには何か価値があるのだと思う。 とにかく、この映画は、状況の説明を一切しない。もし、なんの前情報も持たずにこの映画を観た場合、「マリウポリ 7日間の記録」以外の具体的な情報を、この映画から得ることは難しいだろう。映し出されているのはどういう人たちで、どういう状況にあって、何が展開されている
いやー、これはメチャクチャ面白かった!全然期待してなかったのもあって、まさかこんな面白いとはって感じだった。素晴らしい。ちなみに書いておくと、僕は横浜市民でもないし、 「ハマのドン」と呼ばれている人物が誰なのかも知らなかったし、何度かテレビで放送されたらしいけどそれも観たことがないし、最後に映し出される横浜市長選の結果も覚えていなかった(っていうかたぶんそもそも知らなかった)。それでも、メチャクチャ面白かったなぁ。 一番良かったのは、「ハマのドン」こと藤木幸夫が「伝わる言葉
うーーーーーーん、ちょっとダメだったなぁ。なんとなく好きそうなタイプの映画に思えてたし、似たようなタイプ・テーマの映画も観たことがあるんだけど、この映画は、ちょっと僕にはダメだった。 映画では基本的に、「アダマン」と呼ばれる、船のような形をしたデイケアセンターに通う人々の姿が映し出される。それは本当に「映し出される」という表現がピッタリなくらいの、「とにかく目の前で怒っていることにカメラを向けている」という雰囲気だ。 「アダマン」がどんな場所で、どういう人が多く通っていて
「うん、そうだよなぁ、こういう感じの映画だよなぁ」という感じの映画だった。 「うんこ」を集めて農家に売る「汚穢屋(おわいや)」と、元武家の娘の話で、時代劇なんかではなかなか描かれない(時代劇をあんまり見ないからよく分からないけど)「汚いリアル」がベースになっている。ほぼ全編が白黒の映像なので、その「汚さ」が全面に出て来ないところが上手い。 「おわいや」はやはり最下層の身分として扱われていたようで、その暮らしはなかなか厳しい。一方、元武家の娘も、「侍」がいなくなった世の中で
映画として面白かったかどうかと言えば、面白くなかった。説明的な描写があまりにも少なく、「今どういう状況にあるのか」ということが、少なくとも僕にはなかなか捉えられなかった。「オルガ・ヘプナロヴァー」という人物が、本国チェコスロバキアでもそこまでメジャーな存在ではないはずなので、「観客が、オルガについての知識を持っていること」を前提とした造りではないはずだ。敢えて説明的な描写を排したということなんだと思うけど、その造りは、ちょっと僕には合わなかった。 ただ、オルガ・ヘプナロヴァ
いやー、これは面白かった!正直、「何が面白かったのか」がさっぱり分からないのだけど、とにかく面白い。これと言って何かが起こるわけでもないし、琴線に触れるセリフが出てくるわけでもないのに、ずっと面白かった。もちろんこの「面白い」は、「interesting(興味深い)」という意味なのだけど、「funny(可笑しい)」という意味でも面白かった。映画中、随所に「クスッと笑えるポイント」が散りばめられていて、実際に観客の間からも何度も笑い声が上がっていた。そのfunnyさも、「狙った
うーん、ちょっとピリッとしない映画だったかなぁ。 テーマ的には、なんとなく『万引き家族』とか『パラサイト』感があるし、「家族」とか「貧困・格差」みたいなテーマは割と普遍的だから、面白くなかったわけでもない。 ただ、うーん、ピリッとしないんだよなぁ。 分からないけど、ちょっと理由を考えてみると、「登場人物たちの背景がほとんど描かれなかった」ことにあるかもしれないなぁ、と思う。 なんとなく示唆されることは多い。「恐らくこういうことが起こったんだろう」という描写はある。ただ
うーーーーーーん、という感じ。良いか悪いかで言うなら「良い」んだけど、うーーーーーんって感じ。 とにかく、役者はとても良かった。主要な役を演じる役者陣が、凄く良い。どの役にもハマってる感じだし、「人気の役者を集めて映画を作ってみました」みたいな映画では全然なかったのが良かったと思う。 特に横浜流星は、「闇落ち」した役が似合う。なんとなく僕が見る横浜流星は、大体闇落ちしている印象だ。メチャクチャイケメンなのに、ナチュラルな「陰」を出せる感じは流石だなと思う。なかなか同じよう
いやー、変な映画だった。 実に挑戦的な作品だということは分かる。とても良く理解できる。映画を観るまで、詳しい設定を知らなかったが、「過去のアーカイブ映像のみを組み合わせて、独裁者たちを主人公にしたおとぎ話を作る」という作品なのだ。相当の労力が必要だっただろうし、そのアイデアと努力は素晴らしいと思う。 が、メチャクチャつまらなかった。あまりにもつまらなかったので、珍しく、「寝ようと思って寝た」映画である。 まあ、これはしょうがない。作品が、僕には残念ながら合わなかっただけ