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【野口健’S VOICE】ヒマラヤへ届け!日本のランドセル

アルピニストである野口健氏の様々な活動や取り組みに賛同している文化シヤッターグループ。その野口氏には講演会やボランティア活動などを通じて、従来より当社グループの成長発展に様々な角度からご尽力を頂いています。
この「野口健’S VOICE」は、野口氏が日頃から取り組まれている活動やその原点となった思いや考え方、さらには活動を通じて実感されたことなどを、独自の視点や切り口で綴られた連載エッセイとして当社グループ報に寄稿頂いているものです。なお、当社公式noteではこの連載エッセイを転載しています。

2018年12月。冬晴れの青い空のもと、ネパール クムジュン村の学校の校庭には、、男の子が演奏する太鼓の音が響き渡っている。その音に引き付けられるように、たくさんの元気な子供たちが集まってくる。前日、すでに就業式があり、今日から冬休みなのだが、日本からランドセルが届くということで、子どもたちが集合しているのだ。

この学校は、幼稚園から高校まであり、全校生徒は約400名、エベレスト街道の村のなかでは、マンモス校である。生徒たちは、幼稚園クラスから、クラスごとにきちんと整列している。

校長先生が、日本からランドセルが届いたこと、とても丈夫で貴重なものなので、大切に扱うようにとの説明があり、その後、一人ひとりにランドセルが手渡された。ランドセルを背負った子供たちは、満面の笑みを浮かべ、友達たちとはしゃいでいる

ランドセルの磁石になっている留め具を面白そうに何度も付けたり、外したり。また、貼ってあるシールやイラストを友達に見せ合ったり。上級生の女の子たちは、あのデザインが良いとか、この色が良いとか、好みのものを選んでいる。

どの子供たちの様子も、日本の子供たちと変わらない。子供たちの喜んでいる様子を見ていると、私の娘が初めてランドセルを背負ってはしゃいでいたことを思い出す。

これらランドセルは、日本で使われなくなったものを集め、ネパールに寄附したのである。10年ほど前にも一度、ランドセルをネパールのサマ村に届けたことがある。6年間、日本で使われたものだが、10年たった今でも、引き継がれながら、未だに使われているのだ。日本のランドセルの丈夫さを改めて思い知った。日本では、小学校卒業と共に、使われなくなってしまうランドセル。このご時世、ランドセルのお古を使う子供も、日本にはなかなかいない。しかし、ネパールでは、こんなにも大事にされ、まだまだ使用できるのである。ネパールの山中で、日本の技術が大切に受け継がれていくのである。

このプロジェクトは、「ヒマラヤにランドセルを届けようプロジェクト」として、これからも続けていく。

(2019年2月執筆)



【プロフィール】
野口 健 氏
アルピニスト。1973年、米ボストン生まれ。亜細亜大卒。
25歳で7大陸最高峰最年少登頂の世界記録を達成(当時)。
エベレスト・富士山の清掃登山、地球温暖化など環境問題、
戦没者の遺骨収集など、幅広いジャンルで活躍されている。

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