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蝉の声ひびいた宙を 蜻蛉舞う


蝉の声ひびいた宙を 蜻蛉舞う

向日葵の黄が 白もつける菊へ


鰻の垂涎 松茸へと鼻が向く


西瓜はメロン

きゅうりはかぶ

トマトは柿


花火

肝だめし

海水浴

かき氷


十五夜

菊人形

山登り



風鈴鳴らした風に秋刀魚が薫る

ビールを焼酎に

いやまだビールは手放せないか


夕立ちは大風雨へ


少しずつ少しずつ

気がつかないほどに少しずつが好みだ

たまには半歩戻ってもよい


半袖と長袖をてれこに楽しみながら

3日に1度は自らの選択を間違えながら

風呂上りの寒さに ぶるぶる震えるまで少しずつが好みだ


思い通りにいかないぐらいのほうが人生ってのは きっと楽しい

喜びや楽しみ ってのは そうめんの色付き程度にでも混じっていれば十分だ


ひとつずつ ひとつずつ

去るを留めて 来たるを受け容れる



混沌にはきっと 憂うぐらいの秋がよく似合う






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