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なぜコミュニティカフェなのか #つぎにし でプレゼンしてまいりました

2022年7月20日、「つぎの西陣をつくる交流会(略:つぎにし)」に参加して、ぶんぶんカフェを紹介する機会をいただきました。

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「つぎにし」とは、西陣で新たな取組や事業にチャレンジする人や企業の連携促進と互いに応援し合えるコミュニティづくりを目指す交流会です。毎回さまざまな方々がトーク、プレゼンをおこない、多くの方々と出会いおしゃべりできる場です。

そんな場で、しどろもどろになりながら発表してきました。いざ登壇するとあせってしまって、用意していたことの半分もお話できなかったかもしれないので反省しきりですが、過ぎたことはさくっと切り替えます。

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自己紹介は、簡単に。わたしたち2人とも建築士で文化財マネージャーです。そんなわたしたちがなぜコミュニティカフェ、町家カフェを運営することになったのか…

1.ぶんぶんカフェはこんなところ

場所は、油小路通一条下る(油橋詰町)樂美術館の北側にあり、長年空き家であった長屋町家を改修しています。
「歴史ある建物の保存活用を応援するコミュニティカフェ」として、京都のまちなみや古民家、町家、里山暮らしなどに関心ある人たちが集い、交流することを目指して始めました。お互いに知り合い、わかり合うことがこの活動の応援へとつなげられるように、また関心のない人たちへも知ってもらうきっかけづくりとなるような場になりたいと思っています。

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カフェでは、わたしたちが応援したいお店や活動をされている方々から仕入れています。就労支援施設ひこばえからコーヒー豆、京都山城地方のミツバチが運んできてくれた蜜輪のはちみつ、雲ヶ畑のお母さん手作りのほうじ茶もあります。そのほか、全粒粉スコーンや米粉パウンドケーキなども提供しています。
そして、ぶんぶんカフェを応援してくださる“ぶんぶん応援部”のみなさんからいただく無農薬野菜を使ったメニューが登場することもあります。

カフェでの飲食だけでなく、交流会、勉強会、トークイベント、ワークショップ、展示会、まちあるきなど、さまざまな活動に取り組んでいます。
その他、レンタルスペースとして、地域での活動、子育てや暮らしに関わる活動、文化や芸術アート関連などにもお使いいただけます。
気軽に立ち寄れるカフェを通して、これらの活動などを知ってもらうきっかけとなればと思います。

2.ぶんぶんカフェをはじめるきっかけ


京都市文化財マネージャー制度のことをご紹介します。
登録文化財などのいわゆる立派な建物だけでなく、歴史ある建物を広く文化財ととらえて、その保存活用のために活動する専門性の高い人材を育成する制度で、平成21年から始まっています。
「京都市文化財マネージャー育成講座」にて、歴史的建造物の評価と保存・活用、それを生かしたまちづくりについて講義と演習で実践的に学び、全講座を修了した受講生のうちの希望者が京都市文化財マネージャーとして登録し、京都を中心に全国で活動されています。

文化財マネージャーの活動のひとつとして、さまざまな建物調査への参加しています。その建物を調査、記録して、評価をおこない、その価値をより多くの人たちへお伝えするためでもあります。
調査の時は、建物の所有者さんにその家の歴史や家への愛着などをうかがい、調査報告書にまとめていくので、より深く所有者さんとお話を交わすことになります。

そんな調査をしてから数年後、ある時、その調査した建物が、解体されてしまうという事態に遭遇しました。
その所有者さんは建物にとても愛着を持っていたけれど、「独力でこの建物を守るには限りがありました」という言葉を残さざるをえないという事態になってしまって… そのお気持ちに思いを馳せ「もっとできることがなにかあったのではないか」と思いました。
その後も、調査に関わった他の建物が解体される報せを聞く度に、その思いは強くなっていきました。

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「もっとできること」はなにか?
大きな問題が起こってしまう前に、日常から話せるような場、気軽につながれるような場があれば、助け合うこともできたのではないか、という思いからコミュニティカフェづくりを目指すこととなりました。

「ご縁を大切につなぐ」
建物調査が終了してからでも、所有者さんとのつながりを大切にして、問題が起こってからではなく日常的に交流できる場づくりを目指したいと考えています。
コミュニティカフェとすることで、気軽に立ち寄ることができるように、文化財マネージャーや古建築、古いものに興味のある方、応援したい方の輪を広げていくこと、応援の輪を広げて、ひとりにしないことが大切かと思っています。
そして、古いものを大切にしたいという思いの共感が新しい出会いを呼べる場にしたいとも考えています。

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3.ぶんぶんカフェの活動紹介


これまでの活動紹介は、別ページに書いていきますね。

油橋詰町にオープンする前は「コミュニティカフェ」のご縁をつなぐ企画としてプレ企画を計5回開催してきました。
オープン前には、町家の庭ワークショップ、オープンしてからは、土壁修復ワークショップ、柿渋塗ワークショップをおこないました。
3月の「町家の日」イベント企画としてトークイベントと西陣まちあるきを企画しました。

ぶんぶんカフェでは、月に1回「おしゃべりの会」を開いています。
常連さんも初めましての方も、みなさんと楽しくおしゃべりしています。お話のテーマは、その時に集まったみなさん次第なのでさまざまです。町家の話、田舎暮らし、海外文化との比較、他いろいろ、たまたま集まっただけで、話がどんどん広がっていき、予測できないおしゃべりをしています。
興味のある方は、ぜひおこしください。

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さらに、ぶんぶんカフェの店内では古道具市として、小さな家具やお道具、食器などを大切に使っていただける方へおつなぎするために展示販売しています。
古道具がお好きな方は、お気に入りを探しに来てみてはいかがでしょうか。

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4.ぶんぶんカフェのこれから


ぶんぶんカフェへ来られる方は、文マネ仲間や建物の所有者さんたち、友人知人さまざまです。
ふたたび、みたび、何度も遊びに来てくださる方が多く、また、通りすがりの方で、また来てくださる方もいらっしゃいます。お客さん同士ぶんぶんカフェで出会い、新しい輪が広がっています。

これまでこのような活動に興味がなかった人にも活動を広めていきたいですし、これらのご縁を大切にして、歴史ある建物の保存活用の応援につなげていきたいと思います。
そして、この地域のみなさんとで、さまざまなイベントやプロジェクトに一緒に取り組む仲間も募っています。

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、、、と、お伝えしたい話がどうしても時間内に終わることができなかったので、noteに書いてみました。

他のプレゼンの方は、みなさんすごく慣れていらっしゃって、とてもわかりやすくおもしろいお話ばかりでした。いろんな切り口で、連携できたらよいなと思いました。

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その後は、グループディスカッション&交流会。
いろんな方々とお話できてとても楽しい時間でしたが、ほんとに時間がなくて名残惜しい。

西陣エリアのふわっとした広がりが心地よく、ご縁の機会を積み重ねていくことが大切だなとあらためて感じました。

すべての方とはご挨拶できなかったので、また次の機会を楽しみにしたいと思います。どうもありがとうございました。



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