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書店パトロール46 え、2028年に書店が消える!?

書店で書店を憂うタイトルの本が目に入る。

そう、書店が街から消えている。つまりは、私のパトロールする場所が無くなる、ということである。

なんと哀しい話だろうか、私は書店が好きである。

好きではあるが、書店が無くなるのもしょうがないのかもしれない。結局、システムが変わり、販売する方法や売られる場所が遷移していくだけであり、最早、抗いようのない運命なのかもしれない。
然し、そうは言っても、本を出したい人もいるわけだ。

本を出す、本という形に拘る。本、と、いうものは、特別なものだ。それは記憶装置であり、共有装置であり、書き手の命そのものであるが、然し、これもまた、電子の時代の前の時代、前時代の遺物なのである。
本、というものに、重きを置く風潮は、これから更に減じていくだろう。そもそも、昔は、紙、乃至は本、という形で残さないと人目に触れることができなかったわけだが、今は、最早、インターネッツを利用すれば、少数から、多ければ数万人数十万人が目にするわけであり、これは、本、というものより凄まじく進化した便利な神器ではあるが、トラディショナルなインプリンティングにより、人間、は、本というものを神棚に置いて崇め奉っている。それは、まぁ、何かを始めるときに、形から入る人と同様なわけだが、然し、それらの人も気付いているはずだ。本ではなくても、優れた文章はその文字の並びだけで人を恍惚とさせる。本屋に置かれた本の90%は読む価値のないものであり、それでも、本という物体、依代を得ることで、その神聖は微かに担保される。それは権威のお墨付きならば言うことはなく、
自費出版でも愛しい我が子だ。

まぁ、そんなことを考えていると、可愛らしい装丁の本を発見!いやぁ、やっぱり、本は装丁が大事だな。この温かみ、インターネッツでは出せねーよ、やっぱりリアルよ、リアル。

そう、やはり、本、というものは、リアルであるからこそ、そこに温かみがあるのだ。と、言いながらも、ネットでの記事も、遠い00年代初頭に見た誰かの手製のホームページとかが残っていると、記憶をシェイクされて郷愁を感じるわけだから、結局、何なんだぜ?

まぁ、それよりも、映画秘宝の最新号が、モノクロの『マッドマックス』だった。そう、来週、『フュリオサ』が公開されるわけで、これはもう、事件、というよりも、戦争、であって、『フュリオサ』だけは映画館で観なければならない。

然し、秘宝も高くなった。1,650円、というのは、なかなかにハーディストな価格帯であり、最近は、漫画1冊、新書1冊、文庫1冊で、もう3,000円、そこに雑誌を入れたら、一葉様が飛んでいくのである。一葉様は紫の美しいお札であり、そういえば、もうすぐ、7月から、NEWお札に変わるのだという。諭吉も、一葉様も、英世も、お疲れ様。でもまだまだ現役だね。引退はさせないよ。二千円札は引退したのかしら。私も、もう、二千円札なんて、長い事お目にかかっていない。まぁ、使い道がわからないし、理想としては、お財布を見て、千円だと思って引き抜いたら二千円だった、Lucky!くらいしか感情を揺さぶることはないだろうな。

さて、そんなお金の話ばかりをしていると、アート系のコーナーにこんな本が。

そう、画家、というのは商売人でもある。画家にしろ、作家にしろ、所詮世の中は共感、シンパシーが大事、なのである。いや、本当には、本当の聖、或いは魔的な藝術を目指す場合は、シンパシーを考える必要性はない。唯我独尊こそが真の藝術であり、神の藝術であるからだ。

然し、生活、となると話が変わってくる。やはり、営業、というものが重要だ。営業、つまりは、メッシ、じゃなかった、滅私である。
私は絵画の世界は識らん、識らんが、滅私を選ぶか、迷惑千万なマスターベーションを陳列する犯罪者になるか、そのどちらかで、前者の方がシアワセな人生なのは間違いない。共感は人間の大切なマインドではあるが、然し、マスターベーションこそ、神へと至る道であって、この二律背反する藝術の道、どちらを選ぶのか、それは人によるだろうが、やはり、大抵は徒党を組む人ら、つるんでいる人間の書く文章の意地汚さ、破廉恥さというのは、物悲しい薄ら寒さがあるものだ。本人たちは気づいていないのだ。それが如何に愚かな全体主義文学への道程(童貞じゃないぞ)であるかを。

と、そんなことを考えながら、私はこの本も、先に書いた本たちも、それら全て無論購入しなかった。購入しないのに、文句ばかり、最低な人間である。
書店員たちの怨み節が聞こえる。怖い怖い、私は人間が嫌いだ。だって、ミギーだって、人間は悪魔に一番近いと言ってたやないけぇ。

と、そんな最低な人間の前に女神が。

小山ゆう先生の新作であり、1950年代を舞台にした、金塊争奪線的な、え、『ゴールデンカムイ』じゃん、と思いながら、やはり、『あずみ』も『竜馬』も好きだが、この、話も、試し読みを読んで頂ければわかるのだが、相変わらず男はどうしようもないエロばかりで、目の血走り方とかええなぁ、と思いつつ、時代設定もいいね。NHKはね、これを朝ドラにすべきですね。

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