音楽は自由にする(坂本龍一)抜粋
現在ぼくは、音楽を職業としています。でも、どうしてそうなったのか、自分でもよくわからない。音楽家になろうと思ってなったわけではないし、そもそも、ぼくは子どものころから、何かになるとか、何かになろうとするとか、そういうことをとても不思議に感じていました。
小学校で「将来何になりたいですか。みなさん書いてください」と言われたことがあります。ぼくは、何を書いたらいいのかまったくわからなかった。まわりの子たちは、「総理大臣」とか「お医者さん」とか、女の子なら「スチュワーデス」 「お嫁