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AIと字幕翻訳

最近、AIのトレーニングをする仕事をしている。将来、翻訳はAIが全てするようになり、翻訳者の仕事はなくなってしまうのだろうか。

そんなことを考えていると、今、私がしているAIトレーニングの仕事は、将来の私を苦しめることになるのではないかと思い始める。

今もこれからも、翻訳の種類と見る人が求める精度によって、機械翻訳でいくのか、人の手を借りるのかを決めることになるだろう。契約書や医療関連の書類などは、今でも機械翻訳で簡単にできる。それは、ある程度、形(フォーマット)が決まっているからだ。

それに対して、字幕翻訳だと、英語から日本語に直接翻訳すればいいというものではない。形もバラバラである。例えば映画なら、それまでの物語の流れや、そのセリフを発した人の人柄、言葉遣いなど、様々な要素を組み合わせることが求められる。その上、文字数内におさまるように作らなければならない。

映画の邪魔をせず、観客が自然に物語の流れを理解でき、登場人物に感情移入できるように、翻訳者は全力を尽くして最高の字幕作りをする。ある意味、字幕翻訳の仕事は職人技だと思っている。

もし、本当にAIが字幕翻訳をするようになったら、見てみたいとも思う。仕事がなくなってほしくはない、でも、興味はある。そんな複雑な心境だが、今日もAIトレーニングに励むとしよう。

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