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テスト監督という名の人間観察

今日は日本語能力試験向けの校内模擬試験の日でした。

7月の本試験はなくなってしまったけど、12月はあると信じて。



その模擬試験を含めた試験の日の私たち非常勤のお仕事はと言うと、

ただ監督するだけ。


試験時間は級数によって違うので、タイマーで時間を計り、その間学生を見張るのみ。

うちはテストの採点は専任(& 担任を持っている非常勤)の先生がするという決まりがあるので(普段の定期テストも)、一般非常勤の私は本当にすることがない。苦笑

と言いつつ、テスト監督は立派な任務で職務。

不正があったら直ちに見つけ、摘発する必要があるので、ぼーっとしているわけにもいきません。

それでもちょっとした不注意が火事になることもあります。

なので最初にカンニングをした場合のその後を説明し、(0点の扱いになること、(定期試験の場合は)成績は進学先の大学や専門学校にも送られることになるけど推薦状などはなくなるだろうということ、そもそもそんなことをする人間をこの社会は信頼しないということ、せっかくの留学でそんなことをしてご両親を悲しませていいのかということなど)

試験開始。


学生たちがテストに必死な間、私は監督という名の人間観察。問題行動のない学生ばかりなら余った問題用紙を眺めて問題を解いてみて時間を潰すこともあります。N1の問題はこっちも真剣に迷う。


今回はソーシャルディスタンスのために1教室あたりの人数がかなり減っているのですごく監督しやすかったです。よく見える。


しかし、毎度思うんですが、

試験中って、性格が出ますねぇ。

今日もみんな色々やってました。


とりあえず、わからなくてもマークシートをひとまず最後まで埋めて、後で分からないところに戻ってじっくり考える学生(私このタイプ)、

一つ一つじっくり考えて進めていく学生(個人的に時間がなくなったらどうすんだ、リスキーだなと思う。でもミスも少ないのはこちら)、

試験中ずっと自分だけ震度1〜2の学生、

無意識に周りをキョロキョロしてしまって注意されっぱなしの学生、

さっさと諦めて残り時間を睡眠に充てる学生、

神と交信するかのごとく上を見ながら祈りのポーズで固まる学生(注・仏教徒だそうです)、

などなど。これは全体的な話。


細かく見ると


読解では

キーワードや文末表現、接続詞に線を引いて読み進める学生(理想)、

とりあえず質問を無視して文章とにらめっこしている学生(答えの番号が浮かび上がってくるんですかね)、

答えを「どれにしようかな」で選んでいる(っぽい)学生


聴解では

全部聞き漏らすまいととりあえず聞いている学生、

ちゃんと聴きながらメモも取っている学生

綺麗にメモすることだけに集中しすぎて、結果答えが選べない学生

何語を聞いているのかさえ分かっていないのかと思うほど意識が飛んでいる学生(致命傷)



読解と聴解は好き嫌いと得意不得意が顕著に出るので、見ていて特に面白いです。



一生懸命頑張る姿はどれも眩しいんですけどね。


さて、肝心の結果やいかに!?みんな目標点に届くのか、届かなくてもどのくらい近づいているのか!?

良くも悪くもこちらにも影響があるので来週の成績発表が楽しみです。





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