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【前編】東京都あきる野市発!|環境配慮型アウトドアブランド「STATIC」代表田中さんへインタビューをしました!

こんにちは、Buddy's編集部です!年が明けて二つ目のインタビューです。
今回は「STATIC」の代表田中健介さんにインタビューをしました。

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どんなアウトドアブランドで、どんな商品をつくっているの?と気になる方もいらっしゃるかと思います。

初めての方も、既に知っている方も、いったんここでおさらいをしておきましょう。私たちはすでに、2つの記事を書いてきました。そちらをご紹介します。

STATIC BLOOMのウェブサイトは以下の通りです。

さて、それでは実際にインタビューに移っていきましょう!
当日は、ZOOMにてBuddy's編集部井上がインタビューを行いました。

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インタビュー|STATICの成立経緯について

井上:お久しぶりです!


田中:どうもご無沙汰です。そんなに髪長かったでしたっけ?(笑)


井上:そうなんですよ。全然切ってないんです。三つ編みにしようかなって思ってます(笑)。田中さんも是非伸ばしてみてはいかがですか?


田中:いいですね。うらやましいです。くせっけなのと、長いのが嫌いなんですよ。伸びすぎると邪魔になっちゃって切っちゃうんですよ。


井上:そうなんですね(笑)
それでは本日は楽しくお話しながら、インタビューが出来たらと思います。よろしくお願いします。

田中:よろしくお願いします。

井上:まず最初に、「STATIC」が立ち上がった経緯を聞かせて頂ければと思います。


田中:簡単に経歴を説明すると、僕は大手のモンベルさんで7年仕事をして、ビルケンシュトックさんで5年。
そのあとアウトドアの業界からちょっと離れたつもりだったけど、最終的には同じ業界に戻ってくることになった。


ビルケンシュトックを辞めるときに、当時の社長から「お前は何をやりたいのか全然わからなかった」と言われた。

「スキルとか能力じゃなくて、会社を新しい方向にドライブしていくためには、やりたいことや夢がないとうまくいかない。それがないとただの会社員で終わってしまう」

そういわれてグサッときた。送別会の時の応援メッセージだったのかもしれない。


その後アークテリクスというアウトドアブランドに移った。今のアウトドア業界の中では一番丁寧なモノづくりをしていて、技術力が高い。
値段度外視でものづくりをするブランドとして定評があった。

今度は、その会社から離れて新しいトレイルランニングシューズの営業をすることになった。そこの会社は無名で、一からやらないといけなかった。どうしたらいいのかわからないという状態だったね。


井上:ところで、これまでどのような職種を渡り歩いたのでしょうか。


田中:モンベルの時は営業や広報などの外向きの仕事を行った。ビルケンシュトックの時も営業の責任者。アークテリクスの時は営業もマーケティングも行っていた。


自分で独立したほうが面白いと思った。独立するときに、ビルケンシュトックの社長が言っていたことが最近分かった気がする。


井上:独立して気づいたということですね。


田中:でも独立しただけでは甘かったなとおもう。発展性やインパクトが弱くて、ただ俺が何かやってるだけじゃんと。
「STATIC」を立ち上げることを決めて、面白いブランドを取り入れていく際にサステナブルな商品を扱うようにしている。会社自体がサステナブルなメーカーとインポーターとして。

この方針が確定したことで、かつてのビルケンシュトックの社長の言葉に答えをだせるかなと思っている。自分は社長の言葉に適うようになっているかなって思う。


井上:発展性やインパクトというのは、マスに対してということですか。


田中:俺が独立しようが、誰がやろうが、インポートブランドだから独自性は出にくい。人のものを売っているだけだからね。そこにインパクトや個性が見えづらい。消費者に伝わるのか疑問を感じている。うちの独自性とはなんだろうかと。

つまり、会社として独自の方向性を出すことで、インパクトを残せるのではないか。その結果消費者に伝わることにつながっていくのではないかという考え方かな。


井上:背骨になるような思想を具体化するために、インパクトのある独自の商品を、ということなのでしょうか。


田中:そうだね。

これまでのアウトドア業界の戦い方は、機能性デザインに視点がおかれていた。
例えばこっちの商品のほうが「あったかいよ」とか「早く走れるよ」とか「雨が防げるよ」とか「カッコいいよ」とか。


そうではない視点。安全性・環境性・サステナビリティを考えた方針を示す。こういう方針はディストリビューションの会社としては少ない。パタゴニアが先駆者としているくらい。だから、やる意味があるのかなと。

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井上:特に日本のアウトドア・アパレル業界ではそのような視点は少ないというお話でしたよね。


田中:そうだね。だいぶ日本でも、リサイクルポリエステルを扱う会社も出てきているよね。コロナ禍以降ますます増えている。

その一方でとりあえずエセでもいいからエコな商品を、という話も出てきている。それも悪いことだとは思わないけどね。

アパレル全体ではそういう風潮が出てきているけれど、アウトドア業界ではまだまだじゃないかな。


井上:確かにこの半年くらいでそういう風潮は進んでいるように感じますね。特にファッション誌などで特集ページが組まれるようなことが、ぐっと増えた気がします。


田中:そうだね。コロナの影響もあるのか、グレタ・トゥンベリのムーブメントの影響もあるのかもしれないよね。


あのメンズノンノやUOMOから特集の依頼を受けたりしている。そういう雑誌がサステナブルを特集し始めているよね。この辺は時代の一側面を表しているんじゃないかな。


井上:その一方で、表面的なグリーンウォッシングのような思想も広まっています。とりあえずエコバッグを作っておけばいいじゃないか、のような。でも結局生産するために石油つかっている。

エコ一辺倒じゃなく、こういう批判的な意見も出やすい状況になってきたかなと思います。批判に対する市民権が生まれているような気がします。


田中:それだけ情報に触れる機会が増えているよね。また、エコ関係の情報発信の温度感や内容の深さに差が出始めている。そういう点を消費者が批判するようになってきている。大きな意味でのエコが浸透し始めていると思う。

それはそれでいい方向じゃないかな。中途半端なところはいずれ淘汰されるだろうし。ちゃんとしたところが生き残っていけるように僕らのようなブランドが情報発信をする責任は出てくるよね。

インタビュー|サステナビリティの想いはいつから?


井上:ブランドを立ち上げるにあたってサステナビリティはポイントだと思うのですが、そのマインドはいつくらいに芽生えたのでしょうか。


田中:結局その観点は食から始まったんじゃないかなと思う。子供が生まれるときに、とくに嫁さんが、食品にこだわって、成分などに注意をするようになった。それが当たり前になった。


その当時僕は「いやいや、そんなの買ったら倍とかの値段だから今までのものでいいじゃん」、というスタンスだった。子供の分だから多少はという考えもあるけど、自分たちは健康に育ってきたから別にいいって思っていた。

でも、10年もたつと意識するようになってきた

ログハウスを建ててから、一般の住宅の壁に使われている素材を使わなかったせいか、嫁さんの体調も良くなってきた。そんなこともあったね。でもまだ、自分の仕事とは直結していなかったけど。


それから、僕らが遊びに行く中で山の変化を感じるようになってきた。雪のことや、昔きれいだった沢のことなどが気になるようになってきた。それは、気候変動ではなく、森の管理がされなくなってきたということなんだけどね。いろんな山の変化を気にするようになったのが最後のきっかけだった。


そういう状況を見て山に関わる自分たちが何を出来るのか考えるようになった。それがきっかけかな。


井上:サステナビリティの意識は食から、住宅、森やアウトドアへと意識が変化していったということなんですね。
実際にお子さんの食事について考えると、他のお子さんとくらべて違いが出るなどの変化は感じていますか?
あるいはご自身の体調の変化など実感されていますか。


田中:うちの子供はナチュラルな幼稚園に通っていて、ほとんど屋根の下にいないで落ち葉や、木や、山の斜面などで遊んでいる。


週に二回は食事も焚火でとっている。他にも木の実を食べたり、たまにイナゴを食べたり・・・。粗食っていうのかな。
それをおいしそうに食べているんだよね。化学調味料がない食べ物だよね。それにインパクトはうけている。子供はそれですごく元気だからね。

でも、僕自身の変化は全然感じない(笑)

次回予告

今回の記事では、「STATIC」がどのような経緯で設立されたのか、また代表の田中さんがどのような経歴をたどったのかなどを深堀しました。
そして、「STATIC」の真髄でもあるサステナビリティはいつ頃どんな形で芽生えたのかなども理解することが出来ました。

次回の記事では、大人気商品「ADRIFT CREW」について深堀していきます。田中さんのパイオニア精神や、商品開発をする上での大事な視点などを紹介していきます。

また、「STATIC」が拠点を置く東京都あきる野市についても、インタビューしていきます。お楽しみに!

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