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「花祭り」をご存知ですか?-1 伊東崇啓

はじめまして、伊東崇啓(いとうすうけい)です
「ぶっだてらす」では、記事と写経を担当しています。


伊豆半島にあるお寺にて住職をしています。
体型がずんぐりむっくりで、知り合いには
「クマ」と親しみを持って呼ばれています。笑
どうぞよろしくお願いいたします。


春の訪れがあちこちで見つけられ、
桜の便りが聞かれる時期となって来ました。


春と言えば、「花まつり」。
お釈迦様の誕生日であります4月8日に合わせて
お釈迦様の誕生祭が各お寺にて行われます。


現在は「花まつり」 と呼称されることが多いですが、
本来は「降誕会(ごうたんえ)」や「灌仏会(かんぶつえ)」などといわれます。


お釈迦様は紀元前463年(諸説あり)、
ネパールのルンビニー園でお生まれになりました。


この誕生を記念し、多くのお寺では法要や催し物が行われますが、
それは昔から行われていたようです。


昔の中国でも盛大に行われていたようで、
五世紀北魏時代の中国の都市、洛陽の寺院の様子を
まとめた書物『洛陽伽藍記』には、


長秋寺というお寺には白象に乗った釈迦像が
空中に設置され、それは大変美しい。
4月4日にはその像を下ろして練り歩き、
たくさんの催し物があった。そして像が止まる場所では多くの人が
集まり、死人も出るほどの賑わいだった


と書かれています。


このお寺では4月4日に行われていたようですが、
ほかのお寺でも同じ様に
賑わっていたことが同書に書かれています。


しかし昨今の日本では「花まつり」を知っている人も少なくなっています。
同じ誕生祭では、キリストの誕生祭であるクリスマスの方が
プレゼントが貰え、パーティーなども盛り上がり、
この時期には日本中がクリスマス一色になるほどです。


私もお寺の子でありましたが、
子供の頃はクリスマスがとても楽しみでした。


ですが僧侶となった今は、この花祭りを多くの若者に
もっと知ってもらいたいと思うのです。


伊東崇啓 合掌

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