見出し画像

【名作映画感想】第1回 『ゴッドファーザー part1.2』

第1回、名作を振り返る個人的映画感想です。

封切り第1回はフランシス・コッポラ監督、マリオプーゾ原作脚本、1972年、1974年公開の『ゴッドファーザー part 1.2』です。

こんな語り尽くされているであろう、言わずもがなな名作が第1回の理由は。。

特にありません。すみません。自分の中でキーとなるこころに残っていた一本というわけでもありません。。。。大ファンの方々すみません。最近見直して、めちゃくちゃ面白いなと再認識したのです。

高校生の時に初めて見ました。正直当時の私には難しく、part2まで頑張って見たものの、表面的で記号的な部分しか心に残らなかったんですね。

馬の首とか、粛正とか。アポロニアの乳首とか。

それからちょうど半分人生折帰って、結婚して子供ができたタイミングでたまたま手に取って見直してみたところ、コレは面白い!って事に最近気づいた、という次第です。1回目書くには骨太作品を、と思ったのでちょうどいいなと思いました。

ということで、ここからは
・あらすじ
・これから見る方への見所
・ネタバレを含んだ自分なりの振り返り

という順番でお話しを進めたいと思います。

あらすじ

1945年終戦直後のニューヨーク、イタリア=シチリアをルーツとするマフィア、ヴィトー〝ドン”コルレオーネは暗黒街の一大勢力「コルレオーネ=ファミリー」の長であった。人々は様々な問題の解決を〝ドン”に求め、忠誠を誓い、彼の前に跪く。ヴィトーは血の繋がった家族と、同等の絆で結ばれた仲間達と共にファミリーを築き、地位を絶大なものとしていた。ある日麻薬の商売を持ちかけられたドンは、昔気質からこれを拒否する。敵対勢力との利権問題に進展しドンは銃撃されてしまう。残された家族達がドン不在のファミリーを必死に守ろうとする中、一人自由に蚊帳の外にいた末弟マイケルは現状を打開すべく、1人敵対勢力に乗り込んで行く。。果たしてファミリーの行く末は。。。

監督
フランシス・フォード・コッポラ
脚本
マリオ・プーゾ
フランシス・フォード・コッポラ
原作
マリオ・プーゾ
製作
アルバート・S・ラディ
ロバート・エヴァンス(クレジットなし)
出演者
マーロン・ブランド
アル・パチーノ
ジェームズ・カーン
ロバート・デュヴァル
音楽
ニーノ・ロータ
撮影
ゴードン・ウィリス
編集
ウィリアム・レイノルズ
ピーター・ジンナー
配給
パラマウント映画

公開
アメリカ合衆国 1972年3月15日
上映時間
177分
製作費
$6,000,000[1]
興行収入
$245,066,411[1]
上記Wikipediaより引用

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ゴッドファーザー_(映画)

上記はPart1のあらすじのみですが、ネタバレ禁でPart2のあらすじを語るのは不可能なのでここまでで。

これから見る方への見どころ
~〝難しさ”の味わい~

「ゴッドファーザー」の名前は聴いたことあるけど、見たことは無いんだよなあ、、という方も多いと思います。しかし、この曲は誰しもが一度は聴いたことのあるのではないでしょうか?

皆さんご存じ「愛のテーマ」ですね。日本では何故かパラリラ感が出てしまうところがなんとも哀愁深い所ですが。この曲はこの映画のメインテーマとして使用しています。すなわち、この映画の主軸として語られる多くは””であると思います。

画像1

一見”愛”とはよほど縁遠そうな出で立ちでいらっしゃるドン。

ジャンルとしてはいわゆるギャング映画、マフィア物であります。その原点にして金字塔といったところです。あらためて見てみると、様々な作品の礎だったり、影響を残した作品なのだなと痛感しました。

画像2

荒木飛呂彦 著 ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風の一幕から引用 

しかし、私も含めて苦手意識を持たれている方も多いのではないでしょうか。その理由としては、2021年現在、公開から約50年近い過去の”古さ”、そしてPart1、2ともに上映時間が3時間越えという”長さ”、そして重い腰を上げてようやく見始めたものの襲ってくる”難しさ”などではないでしょうか?

確かに登場人物が多く、しっかりとした人物背景がセリフで語られる部分が少ない為、途中迷子になるかも知れません。少なくとも高校生の時の私はそんな感じでした。改めて今見てみると、だいぶ違った印象を受けました。名作である理由、解かった気がします。

まず、素晴らしいのは画面の力強さでしょうか。全体的に暗い印象ではありますが、しっかりと「」を感じさせ、それがキャラクターの緊張や疑心暗鬼を引き立てます。公開当時のスクリーンでの上映は現在のリマスター版に比べ見にくかったでしょうから、皆食い入るように没入していったのではと思います。

冒頭タイトルが消えると、この映画はまず暗闇から始まります。徐々に引いてくるカメラには薄らと影の落ちた依頼者、葬儀屋の親父が娘を乱暴された復讐をドンに訴えます。

画像3

彼らの表情、特に目には影が落ち、はっきりと表情を伺うことが出来ません。腹の底が見えない緊張の中、ドンの求めるものの崇高さからドンの"格の違い"を演出しています。序盤から終盤にかけて要所でこれらの影の使い方が秀逸で、終盤のマイケルにスポットが当たると、あえて「目」がやたらとくっきり見えるのが、強烈な意思を感じさせてくれた気がしました。

影一つでその作り込み様です。街の小汚い空気、寄せ場の重だるい空気、タバコの匂い、本当にそこにある空気丸ごと切り取ってきたかの様なシーン作りは、決して古くさを感じず、フレッシュです。現代において、近代劇をやってる感覚と言いましょうか?画面の中に人は住んでいて、我々と同じ様に家族を持ち、悩んでいるのです。

ですから、先程デメリットとした”難しさ”も、それを説得づける一つのエッセンスに感じました。だって、我々が送っている人生ですら、そんなに単純じゃないじゃないですか。不条理も、理屈じゃ無いことも起きますし、複雑に絡み合ってる。それらをあえて”わかりやすい”キャラクター達を複雑に絡ませることで(しかもpart2になり現代と過去では主人公のしがらみの多さも違い、その対比が明確に描かれています。過去パートはすんごくわかりやすい。)映画の中に人生の難しさを描けているのかなーっと思いました。マイケルの苦悩は、かなり複雑です。人生だって複雑。この映画はそこすらも味わうべきなのかなぁと、そう思ったわけです。味わい深い。

臆する必要はありません、難しいなーで見続ければいいと思いますし、必ず途中から飽きさせない仕掛け、展開、てんこ盛りです。
5大マフィア総会のシーンのドンの演説と決意!
マイケルの抑えきれない感情!そして孤独!

是非ご覧になってください。

あ、あとアポロニアの乳首a.k.aお前じゃ無い感も忘れてはならないですね!

画像4

以下ネタバレを含む記載がございます。ご注意下さい。

個人的考察その①
マイケルとヴィトー

画像5

ここからは、ご覧になられた方と映画について思いを馳せてみる事にしましょう。
いかがでしたでしょうか?ラストのマイケルの喪失感にはため息すら出ました。憐れと切り捨てるには、あまりに残酷な気持ちになりました。だって、私の心の中のマイケルの出発点は、ヴィトーの病床で「僕が。。。パパを守るよ。。。」から始まっているわけですから。なぜ、マイケルはヴィトーになれなかったんでしょう。マイケルには恐らく、一生わからないのでしょう。。。

画像6

パパ。。どうしてこうなっちゃったのかな。。。と、マイケル。


まずこの映画のキーマンは間違い無く2人の主人公、ヴィトー・コルレオーネとマイケル・コルレオーネの2人の”ドン”でしょう。Part2ではヴィトーの過去を織り交ぜる形で、2人の違いを対比させています。ドンとなったマイケルは父のような尊敬を得ることができず、ひとりぼっちになってしまいました。マイケルは母にその理由を尋ねますが、答えは出ません。マイケルは自分ではわからないのです。

では2人の違いはなんだったのでしょう?監督の意図、二人の対比。それに応える形で、物語の中心や2人のドンの人生を考えるのが良い手法のように思いました。。

まずはヴィトーを見てみましょう。彼を一言で現すと”我々の思う理想のマフィア”ではないでしょうか。

堅気に優しく、義理に厚く、麻薬に手を染めず、しかしビジネスに厳しく時には人を殺める、しかし殺人は”目的”ではなくビジネスを成功に導く、或いは仁義を通す”手段”でしかない。。。どうですか?こんなマフィア。法を犯しているとはいえ、男なら憧れてしまいます。愛娘を傷物にした相手への報復として殺人を求める葬儀屋に「俺たちは人殺し集団じゃないんだぞ。。?金が欲しいわけでもないんだ。。おまえが俺たちの友である姿勢を示すなら、無条件で殺してやる。何故一番に相談する相手は警察なんだ。。?」と一蹴します。冒頭数分で漂う大物感ですよね。結婚式を見てもおわかりのように、とても大勢の信頼をドン=ヴィトーは集めているわけです。そもそも移民の彼は過去の悲しい記憶としてマフィアに対する負のイメージを持ちながら、至って慎ましく暮らす一般人でしたよね。生きるために目の前にあった選択をずーーーーっと拾い続けていった結果が、”ドン”に辿り着いた、という風に見えました。

しかし、年齢も重ねているからでしょうか、ここまでの道のりで多くを失ったからでしょうか、ヴィトーはファミリー全体を守るため、”協調”を重んじています。麻薬によって得る膨大な利益より、現在のコネクションの維持を優先します。また広がる悲劇を止めるため、息子ソニーの死を手打ちにします。(あの悲しい顔ったらないですから、その決断は苦しい物であったと思います。。)そういったドライな一面も持ち合わせているボスでもあります。マイケルに家族の死を手打ちに出来ます???無理でしょう。ヴィトーのファミリーへの愛の形は、こういった物ではないでしょうか?

画像7

若いときからとにかく面倒見がいい。理想の上司。ヴィトー。

一方マイケルの感性はどうでしょうか。彼は途中で人格まで大きく変わってしまうため、どの時点から彼の感性を語るかは難しいのですが。彼は最初ファミリーの一員ではありません。大学出のボンボンインテリで自由意志の強い青年でした。親の意図に反して戦争にも行っています。(多くは語られませんが、モブ警察官がマイケルは戦争の英雄でしたと言うくらいだから、そこそこ活躍して有名になるくらいのカリスマ性は既にあったんだと思います。)ファミリーの仕事は我知らず、恋人のケイと遊びふけっています。一人で歩いているけど、家族は大好きなんですよね。なんだかんだで集まりには顔を出す訳ですし、皆マイケルが好きなのか、喜んで彼を囲みます。当初彼は感情豊かな人間であるように感じます。先ほども申し上げたように、彼のドン=コルレオーネとしての人生は、銃撃され病床にふけるヴィトーの命を救い出し、一人敵陣に乗り込むことを宣言する所から始まるわけです。あれだけPart2で冷酷な人間へと変貌する彼の最初の動機は””、特に家族への”愛”なんですよね。根底はそこなんではないでしょうか。

”情”主体に動く彼のこと、ヴィトーと最も異なる点は”目的”として人を殺す事でしょうか。復讐、裏切りへのペナルティ、ヴィトーでは考えにくいです。(Part2ラストで唯一親の敵を討ちますが、若かったからかなあ、ちょっとヴィトーのイメージとは違うシーンなんですよね。)ロスもやらないんでしょうね、きっと。マイケルのモス=グリーン殺害を詰めるシーンで「モスは友人だったけど、誰に殺されたか、そんなことはどうでもいい。」って言ってましたもんね。マフィアの掟というか、マナーというか、そういった物なのでしょうか。ですが、マイケルは「パパとは時代が違う。。」と受け入れる姿勢は無いようです。人一倍人を信じたいのに周りは欲にまみれて、裏切りを繰り返す。何故、俺はこんなにも皆を愛しているのに、ふざけるな。。。と、ひとり、またひとりと己の手で関係を断ち切っていくんですね。。。。不憫です。(まあマイケルからしたらフレド兄ちゃんは馬鹿だしポンコツだし、妹コニーは身も固めず金をせびりまくるし、トムは人の顔色うかがってばっかで本音が見えないしと、信じ切れない部分も解らいではなく、、、さらにかわいそう。。。)

表面上の”ドン”をトレースしても、裏目に出てしまう。育った環境も全く異なっている事がPart2で明らかになりますが、根本が違うのでしょうから追いつけない、辿り着けない、マイケルの苦悩は深い。。。

画像8

何か僕に出来ることは無いかなあ?時期のマイケル。青臭さも残る。
表情と風貌だけで彼の内面の変化を描くアルパチーノ、メイクスタッフ、
証明、カメラ、監督、、、、もう全てがプロの仕事だぜ。。。

個人的考察その②
マイケルが幸せに生きるためには。。。?

ではそんな悲しいマイケル、一体どうすれば良かったんでしょうね。その答えは、彼の兄弟にあると、私は思います。

ヴィトーの子供達って、ホントに血がつながってるの?(まあトムはそうじゃないんですけど、)ってくらいキャラクターがバラッバラに見えませんでしたか?きれいにキャラが分けられていると思うんですね。

ソニー=気が強いあんちゃん。昔ながらのやくざ気質があって若さの勢いもある。本当はヴィトーに一番近い男に思えるも(ヴィトー本人は否定、トムにそう言ってましたね。)かなりイノシシ型思考。金の話をした時のテンションの上がり方は、さながら忍たま乱太郎のキリ丸。

画像9

ほぼ同一人物説?

トム=賢く、皆の信頼も厚く、人一倍ドンの為に動く男。実務的に継ぐなら彼であろうが、いかんせん人の顔色うかがいすぎて、右往左往している。ストレスなのか、髪も薄い。。。

画像10

ザ・参謀キャラはボスには器不足なのが世の常なのです。

フレド=愛嬌は抜群だし、多分飲みに行ったら楽しいのは彼。バカではあるけど、自己分析は出来ていて、自分が器じゃ無いなんてことは解っているけど、俺だってドンの子なんだいっ!と強がりたい憎めないやつ。

画像11

まずファッションセンスから何とかしよう、フレド。バカに見えるぞ。

コニー=女性という立場から皆のブレーキ、代理母となるべきはず存在。が、残念ながら欲は深く、男を見る目は無く、誰かにすがっていないと生きていけない、アイデンティティーがちと足りない。

画像12

Part2の変貌ぶりはほぼコメディーです。エイドリアンの慎ましさは皆無。

このように兄弟全員のキャラクターは明確に描き分けられており、全員が一致団結して初めて本来のファミリーを形成している気がします。兄弟全員フュージョン(ドラゴンボール)で合成したら、ヴィトーになれるかもしれませんね。ファミリーの崩壊はマイケルの粛正からでは無く、ソニーの死から始まっていたのかも。。。。ソニーの目が$にならなければ或いは。。。時代の波は必ず来るわけですから、いち早く表の金稼ぎに切り替えなきゃいけなかったんでしょうね。家族全員でね。。

個人的考察その③
血の通った、クセの強いキャラクター達。

他にもこの映画の魅力は、愛すべきキャラクター達でした。ちょっとギャグっぽいキャラも多く、映画のテンションに反して抜けていたり、笑っちゃうキャラも多く登場しました。そんなところが、やけに生々しく、実在するかのような感覚を与える要素なのかもしれません。私が気に入った何人かを挙げますと、

クレメンザ

画像13

ダンスも踊れる太っちょマフィア。昔からヴィトーとつるんでいたという設定はすごく良かったです。マイケルにパスタの作り方や銃の撃ち方を教えてくれる面倒見の良さもあったりと、さながら近所の世話焼きあんちゃんですよね。けど鉄火場にも強くて頼りになるし、結局ドンについて行く姿も愛くるしい。ロスの陰謀に巻き込まれたかと思うとすごく寂しい。手下がフランクって似たもの同士集まるのも笑いました。「クレメンザの手下ってやっぱこんな奴なんだw」って。フランクもかなりいい味出してましたなあ。

ルカ

画像14

ファミリーのメンバーでは無いんですが、よっぽどドンに心酔しているのか、ドンの言うことは何でもする男気。ドンも重要な任務を任せますし、信頼関係が伝わります。かわいらしいのはなんといっても冒頭の、ドンへの挨拶を一生懸命何度も何度も暗記しているシーンですよね。最初は何事かと思いましたけどね。「ドンにおかれましては、、、ドンご機嫌うるわしく、、、ドンにおかれましては、、、。」何とかつるっと言えていたときは笑ってしまいました。目ん玉飛び出そうなほど締め上げられて咬ませ犬になっちゃいましたけど、ルカだったから余計に頭にきたのかも知れないですな。

アポロニア

画像15

ビビビと来る瞬間のアポロニア。残念乳首だなんてさげすんでごめんなさい。(だが、言わざるを得なかったんです。。)個人的にはシチリアのシーンは丸っと削っても良かったのではないかとも思っているのですが。(その方が修羅の道に戻ってきたマイケルにぎょっとするだろうし、、何があった?マイケル、、?みたいな感じで。)とてもキュートなキャラクターで、陰を感じさせないですよね。ねえねえ、私も車運転できるようになったんだあー♡なんて、いい娘じゃないですか。あのままマイケルと一緒に堅気の生活に戻ってたら幸せだったのかもしれませんねえ。。。悲しい。。

コニー

画像16

先ほども記載しましたが、Part2のコニーですよね、いやどーしちゃたのよ、その感じ?!イメチェンしすぎ。登場シーンで笑っちゃいました。カルロにキレてヒステリーを起こすシーン、いやいや壊しすぎだって!!とにかくコニーがらみは何故か笑っちゃうんですよね。さすが監督映画界ゴッドファーザーファミリーを地で行っているお人。(コッポラ監督はタリア=シャイアの実兄)ちなみに詳細は触れませんが、映画界に根を張る映画一家のしがらみだとか、ファミリーのあり方とかも、この映画には描かれているのでしょうか?本筋とは異なるので、こそこそ自分で調べて、一人でにやにやしていようと思いますけど。

まだまだいますけど、ほんと魅力的なキャラクターばかりです。敵役も良いですけどねー、タッタリアの小物感とか、ソロッツォのやな奴感とか。。

個人的考察
その④まとめ

映画が長い分、書くことも多くてまだまだ書き足りませんが、この辺でまとめとさせて頂きます。まだPart③は恥ずかしながら見てないんです。今の心では、続きを見るのが怖いですね。。これ以上マイケルのつらい姿は見たくないなあ、、でもこの先待っているのは間違いなく地獄だろうな、、(すでにご覧になった方、合ってますか?)気が向いたら記事にしようかなと思います。

個人的には断然Part1が好きです。Part2はつらくて、、っていうのもありますが、さすがにキャラクターが多いし、雇われ派遣殺し屋達は一瞬しか出てきませんしね、覚えきれない。そこも含めて愛すべきだという話は先ほども申し上げました。難しいを楽しみましょう。
個人的な注目シーンはマイケルカチコミシーンですね。特にトイレ。
「ガサゴソ、ガサゴソ、ガサゴソ、、、」
(え?もしかして、無いの??ヤバくない??)ってなるあの””!緊張感ハンパじゃ無いですか?大好物です。

難しさを味わう楽しみをこの映画の醍醐味としたものの、キャラ立ちのわかりやすさ、あえてシンプルな過去パートを入れ込んで難しさを際立たせ、マイケルの疑心暗鬼をかき立てる作りにしたりする工夫などは娯楽映画としてかなりわかりやすくしてくれている仕掛けなのかな?と思う部分もあります。細やかな作り込みで、その世界に没入させてくれる世界観作り、セット、証明、撮影、脚本、演技、莫大な制作費、、、全てが”本格”を感じました。

この映画は同年度のアカデミー賞において作品賞・主演男優賞・脚色賞を受賞、Part2も同年度のアカデミー賞で作品賞を含む9部門(そのうち助演男優賞部門では3人が候補になった)でノミネートされ、そのうち作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞・作曲賞・美術賞を受賞しましたが、まあ誰も反論の余地無し、堂々たる結果では無いでしょうか。

何度も見たくなる作品に、私の中で生まれ変わりました。ですが、見る度に、ファミリーが崩れていくのは、さみしい。。。次見るときはマイケルが幸せになってくれないかと、願うばかりです。。次は日本語吹き替えで見ます。恐らく味わいが更に変わってくるのでしょうねー、楽しみです。

画像17

人生の安息の地を求めて。ドンよ安らかに。

さて、いかがだったでしょうか?
私の感想の語り口はこのようなスタンスです。登場人物やお話をゆっくり咀嚼し振り返る事で、現在の我々に還元できている部分はなんだろうか?とごちゃごちゃ考えるというものです。楽しいーんですよね、この作業が。何故面白い映画は面白いのか、何故駄作は駄作であるのか、言語化すると新しい価値が生まれる気がします。
本当の批評というものは時代背景ですとか、撮影のバックグラウンドですとか歴史だとか知識の補充を担ってくれるものだと思いますけど、なかなか難しいですね、それらも提示できるような知識、欲しいものです。

是非映画について語り合いたいと思います。感想、お叱り、随時受け付けております。更新頻度は、、まあ仕事の合間に程々に、細く長く続けれる程度という事でご勘弁を。。

次回以降取り上げる作品は適当な最近見て面白かった映画、昔見た振り返り映画となりますので、何かあれば教えてください。
それでは次回お会いしましょう。さようなら。

画像18

全てが順風満帆だったあの頃の写真でシメ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?