(文章の)ゴールに向かって走れ

「書く」ことは終わりが見えない戦い……と感じることはありませんか?

なんか、ダラダラと書き続けているうちに意欲がなくなっていく…。
結論を書いてみたけど、どうもオチが弱い!
なかなか「できた! おわり!」と、自分で納得できない!

もしそんな方がいたら、当ページを参考にしてみてください。

文章は、キレイに終えるのが難しい

「読む」は、章の区切れで休憩できるし、そもそも疲れたら栞を挟んでやめればいい。それに、本であれwebページであれ、自分が今読んでいる文章には必ず終わりがあります。一人で完結しているので、もっとも「終えるのが簡単」な行為です。

「聞く」は、相手のタイミングで終わってくれます。それに、ちょっと失礼ですが「聞いているようで聞いていない、流し聞き」で体力を温存できます。(申し訳ないと思いつつも、話が長かったり、全然興味がない話題だと、真剣に聞き続けるのは難しいですよね。)
受動的なので自分の手で無理に終わらせるのは難しいですが、こちらも、終わるタイミングはあります。

「話す」も、用意したストーリーや話題、必要な情報を伝えたら終わりなので、簡単に終われます。雑談などであれば、ダラダラと、とりとめもなく話して、疲れたら終わりにすることもできますよね。そもそも、人前でカッチリした話をする機会はめったにありません。聞き手のことも考えるべきですが、概ね、自分のタイミングで終わることができます。

ですが「書く」ことはそうはいきません。
しっかり結論づけて終わらないと、「あっ、適当に書いたな」ということがバレてしまいます。
流し聞きと違って「流し書き」もできません。

あっちに行ったりこっちに行ったりする話の筋をまとめ、ストンと納得できる結論に至るには、どうしたらいいのでしょうか。

ゴールに向かって走れ! で、ゴールって、どこ?

以前、ライティングの始め方をお伝えするページを作りました。
重要なのは、テーマと目的を決めることでした。

今回も、この「テーマと目的」に頼ります。

文章がどうなったら終わりなのか。まずは、そのゴールの定義を決めましょう。

例えば、日記であれば、今日あった出来事を書き切ること。
集客ページなら、エントリーしたくなるようなオチをつけられたこと。
お問い合わせに誘導したいなら、魅力的な製品だと訴求すること。
いずれも、テーマと目的によって立っています。

ゴールの方向に迷ったら、テーマと目的に聞いてみましょう。

寄り道をKILL! 脳内編集者にも助けを求める

終われなくなる要因の一つに、話が脱線してしまうことが挙げられます。
一度脱線した話に勢いがつくと、もう本筋に戻ることは不可能。
あるいは、運よく本筋に戻ってこれたとしても、回収しなければならない伏線が増え、話に整合性がなくなり、説得力を失ってしまいます。

ここで活躍するのが、脳内に飼っている編集者です。
以前、書きっぱなしではなく、適度に自分の手で編集しよう、編集者の目線をもってみよう。というページを作りました。

この編集者に、今回も登場してもらいます。
テーマと目的から、ゴールを設定したはずです。そのゴールに向かう妨げにならないか? 寄り道しすぎていないか?
設定したゴールに向かっていない、ジャマな話題をすべて破壊してもらうのです。もちろん、脳内で協議したうえで、ちゃんと回収できる伏線や、重要な脱線(に見える、本筋の話)は残しても大丈夫です。

終わりが見えてから始める。書きながら結論を考えない

逆説的に感じるかもしれませんが、終わりが見えるからこそ、始められるのです。

もしかして、書きながら結論を考えたりしていませんか?

テーマと目的から、こうなったら終わり。というゴールを、あらかじめ作ってから書き始めましょう。
そうすれば、あとは脳内に浮かんできた文字をがんばってアウトプットするだけです。
ところどころ浮かんでくる、本筋と関係ない話は、文章のスパイスにするもよし、脳内編集者にバッサリ切ってもらうもよし。
(もしかすると、これは創作には当てはまらないかもしれませんね。)

存在しない最高の文章より、今ここにある文章のほうが尊い

特別な職業に就いている人でもない限り、自分が話した内容を見返して、ここが悪かった、もっとこう言うべきだった……と、反省・改善する人はいないでしょう。
聞き方も、読み方もそう。
ですが「書き方」では、それができてしまいます。しなければならないのです。なぜなら、自分自身が最初の読者となって、自分の文章を読んでしまうから。どうしても、読み返して反省してしまいます。

ですがそれは、「ちゃんと」やろうとするから大変そうに感じているだけです。「ちゃんと」やろうとすれば、文章以外も実は大変なのです。
そんな感じのページも以前作っています。
ほかと同じく、どこかで踏ん切りをつけて、終わりにしてしまうのも手です。

なんかちょっと納得いかなくても、「終わり!」にしなければ、いつまでもその文章は世の中に生まれません。

いつか完成するであろう、”最高の文章”なんて、どこにも存在しません。それよりは、多少納得がいかない点があっても、あなたが世に出した"存在する文章"のほうが尊いのです。

この考え方は、プロダクト開発や映像作品の世界でよく耳にする、一種の格言のようなものです。

ここまできたら、もうあとは、自分を信じて「終わり!」にしましょう。

まとめ

・テーマと目的を元にゴールを決める。
・ゴールは、書き始める前に決める。
・ゴールに向かわない道は、脳内編集者に破壊してもらう。
・やり切ったら、えいやっ! と、勢いをつけて終わりにしてしまう。

せめて、書いた自分自身は「よく走り切ったな、自分!」と褒められるような文章を書いていたいですよね。
(そして次の日に読み返して、ヘタさに悶絶するのが常ですが……。)

それでは、みなさんに良きクリエイターライフがあらんことを。

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