読みやすい文章は「脳内の編集者」で作る

ライティング相談で、「うまくまとまらない。」「迷走したり脱線したりして、結論が変になってしまう。」という悩みをよく聞きます。

そんな悩みをもつ方にはもちろん、比較的多くの方にオススメする、文章全体をシュッとさせる簡単な方法があります。基本的にピンポイントな悩み解決や限定的な状況で効果を発揮する手法をお伝えするので、万人にオススメできる手法はそれほど多くありません。
そんななか、片手に収まるほど数少ない、全員に知っておいてほしい手法があります。

それが、「一度書いた文章を、編集する」ことです。

思い切って削る、それが編集の仕事

我が師匠の教えに、「ライターは文章を増やすのが仕事。編集者は文章を削るのが仕事。」という言葉があります。

文章には必ず目的があります。ですが、自分では目的達成を補強するつもりで追加した文章が、逆に目的達成を妨げていることがあります。

この一文は、本当に目的達成に必要か? この段落は? この章は? この文は? 一文字に至るまで徹底的に……というのは本業の方に任せるとして、せめて一回くらい編集者の目線(=文章を削りたくてたまらない人の目線)で見直してみましょう。オシャレだけでなく、ライティングにも引き算の考え方が必要なのですね。

最終的に削る/削らないは別として、「文章を削りたくてたまらない人が見たら、この文章からどこが削れるかな?」という意識で読み直すことで、不要な箇所を洗い出せます。この作業を行うと、文章全体に一貫性をもたせ、まとまった印象を与えることができるのです。

実際にやってみた

冗長で、もったりしていて、読みにくいページ、見つけました。
このページです。
どのような箇所が削れるのか、削る候補に挙がるのか。当ページを例に説明します。

そんな悩みをもつ方にはもちろん、比較的多くの方にオススメする、文章全体をシュッとさせる簡単な方法があります。基本的にピンポイントな悩み解決や限定的な状況で効果を発揮する手法をお伝えするので、万人にオススメできる手法はそれほど多くありません。
そんななか、片手に収まるほど数少ない、全員に知っておいてほしい手法があります。

それが、「一度書いた文章を、編集する」ことです。

文章をまとめ、シュッとした印象にしたいなら「一度書いた文章を、編集する」手法がオススメ。

比較的/基本的といった言葉は、実際は何の意味もなしていません。ここでは不要です。また、「編集する意識をもつ」手法は大変オススメですが、読者は手法のすごさよりも具体的にどんな手法なのかを知りたいはずです。早く手法説明に行くために、バッサリやってしまいましょう。

オシャレだけでなく、ライティングにも引き算の考え方が必要なのですね。

(削除)

脱線しています。オシャレの例え、いる?? あえて残すほど上手いこと言えてるわけじゃないので、破壊しましょう。

〜という言葉があります。
文章には必ず目的があります。ですが、自分では目的達成を補強するつもりで追加した文章が、逆に目的達成を妨げていることがあります。

〜という言葉があります。
文章は、何か目的があって書いているはず。ですが、目的達成を補強するつもりで追加した文章が、逆に目的達成を妨げている、なんてことも。

削る、とは異なりますが「あります。」の語尾が3連続しており、違和感があります。スッと読んでもらうためには、少し工夫して言い回しを変えるといいでしょう。

まとめ:ライターのあとに編集者を働かせて、文章をシェイプアップ

まず「ライターとしての自分」が文章を増やしたら、次は「編集者としての自分」が削る。
編集者は「文章の目的」という大義を振りかざしてバッサバッサと切り捨てようとしてください。
切り捨てるか否かは、バランスを見てよきように判断して!(丸投げ)

脳内編集者が仕事をする際に、気をつけたい文章の例もまとめているので、そちらもぜひチェックしてみてください。

ライティングにはいろいろな段階があります。そのあらゆる段階で「編集者の仕事」は役に立ちます。
ほかにも校閲者や専門家、評論家、あげ足取り、法務部、コメンテーター、何が何でも難癖をつける係、逆張り君など、脳内に役職を増やすことでどんどん文章を変化させることも可能です。

そのための第一歩として、まずは脳内の編集者に仕事をさせてみてください。少しずつでも、読みやすい文章に変わっていくことでしょう。

それでは、みなさんに良きクリエイターライフがあらんことを。

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