米が美味しい

ひとり暮らしを始めたときに買った炊飯器が壊れた以来、鍋でご飯を炊いていた。
買いなおせば良かったが、その頃に読んだ本に土鍋でご飯を炊いている話をが書いてあった。
ご飯って炊飯器を使わなくても炊けるんだ！と衝撃を受けた私は、早速真似をしようとした。
土鍋は家にないが、鍋なら家にある！
試しに鍋で炊いてみたら普通に炊けた。
水の加減で米が固くなったり、柔らかかったりするが、普通に食べれる。
そんなに味にこだわってる訳ではない。
お腹が膨れたらオッケー！！
私は毎日ご飯を炊く訳ではない。
一度にたくさん炊いて、冷凍する。
冷凍ストックがなくなったら、またご飯を炊く。
保温して置いとく必要性がないので、炊飯器も必要なかった。

そんな話を父親にしたら娘が炊飯器を使わず鍋で炊いていたことに衝撃を受けたらしく「もう使ってないから家の炊飯器をあげる」と言われた。
父の常識では「鍋で炊く」=「炊飯器を買うお金がない」＝「貧乏」という図式になるらしい。
貧乏なのは間違いない。
おそらく娘を哀れに思ったのだろう。
実家では米を炊飯器で炊いていないらしい。
父曰く、家の米びつに虫が発生したことがトラウマでご飯を炊けなくなったそうだ。
食べる量も減ったし、必要な時にサトウのごはんをチンして食べる方が楽らしい。

そんな感じで実家で10年以上使っていた炊飯器を譲って貰った。
10年選手だし、ずっと使わずに放置されていた炊飯器で動くか心配だったが、コンセントを差したら起動はした。
早速炊飯器でご飯を炊いたが、ムラがなく炊けて味が安定していて、米ひとつぶひとつぶがベシャっと潰れてない。
甘みがあって、美味しい。
安い米なのに、美味しい。
冷凍して解凍したものも美味しい。
今までのご飯はなんだったんだ？？という感じ。
炊飯器は必需品だった。

最近私も家で食べるご飯の量が減った。
白飯とおかず一品と卵焼き。
ご飯が美味しいから、おかずがすごく美味しく感じる。
炊飯器が家にあるだけで、こんなに食事が美味しくなるんだと発見だった。

もう鍋でご飯は炊かない。