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【ショートショート】三匹目がすごすぎる三匹のこぶた

むかしむかし、あるところに、三匹のこぶたがいました。

三匹のこぶたは、それぞれ自分のお家を作ることにしました。

一番上のお兄ちゃんこぶたは、わらでお家を作りました。

二番目のお兄ちゃんこぶたは、木でお家を作りました。

三番目の弟こぶたは、レンガでお家を作りました。


しばらくすると、一番上のお兄ちゃんこぶたの家に、オオカミがやって来ました。

「ブタくん、お家に入れてくれよ」

「ダメだよ!僕を食べる気だろ!」

「なんだと!こんな家なんか、おれさまの息で吹き飛ばしてやる!」

怒ったオオカミは、一番上のお兄ちゃんこぶたが作ったわらのお家に、フーッと息を吹きかけました。

すると、わらでできたお家はバラバラに吹き飛んでしまいました。

慌てた一番上のお兄ちゃんこぶたは、二番目のお兄ちゃんこぶたの、木で作った家に逃げ込みました。

オオカミは、先ほどと同じように、フーッと息を吹きかけ、木で作った家も吹き飛ばしてしまいました。

慌てたお兄ちゃんこぶた達は、三番目の弟こぶたの、レンガで作った家に逃げ込みました。

三番目の弟こぶたは、

「なんだって!?オオカミが!?…大丈夫、僕に任せて」

と、自信を持って言いました。

しばらくすると、オオカミがレンガの家の前に来ました。

「ブタくん、お家に入れてくれよ」

「ダメだよ!僕達を食べる気だろ!」

「なんだと!こんな家なんか、おれさまの息で吹き飛ばしてやる!」

怒ったオオカミは、三番目の弟こぶたが作ったレンガのお家に、フーッと息を吹きかけました。

しかし、レンガのお家はびくともしません。

それを見たお兄ちゃんこぶた達は、「やったー!」と大喜び。

しかし三番目の弟こぶたは、不敵な笑みを浮かべながら、

「まだこんなもんじゃないよ」

と言って、指をパチンと鳴らしました。

すると、"ゴゴゴゴゴ…"と地響きが鳴り始め、
しばらくすると、レンガのお家が宙に浮き上がりました。

お兄ちゃんこぶた達は、何が起きたのか把握できていません。

そしてそのままレンガのお家は空中を移動し、オオカミの頭上で止まりました。

レンガのお家の影に入り、真下からレンガのお家を見上げる形となったオオカミ。

三番目の弟こぶたは窓から顔を出して、オオカミを見下ろし、

「オオカミさん…。『死の雨』…見たい?」

と言いました。

オオカミは事態を把握できず、何も言えずにいました。

三番目の弟こぶたはもう一度指をパチンと鳴らしました。

すると、レンガのお家の下から無数のレーザーガンが飛び出してきました。

銃口は全て地面に向いています。

三番目の弟こぶたは、

「これが『死の雨』だよ」

と言って、また指をパチンと鳴らしました。

すると、無数のレーザーガンの銃口から、レーザービームが地面に目掛けて雨のように乱射されました。

オオカミは大量にレーザービームを食らい、気を失いました。

三番目の弟こぶたは、お兄ちゃんこぶた達を見て、ニコッと笑って言いました。

「お家作るとき時間余ったから、色々改造しちゃったんだ」

そんな弟こぶたを見て、お兄ちゃんこぶた達は苦笑いしかできませんでした。

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