【超ショートショート】ナイフ使いのジミー
おれらのギャングチームのリーダーであるジミーは、このニューヨークのスラム街ではちょっとした有名人だ。
ナイフを使って、何でも切っちまう。たとえ人でもな。
ジミーは、常に愛用しているバタフライナイフをくるくる振り回しながら歩いている。
目もイっちまってる。
そんなジミーに、ちょっと聞いてみたのさ。
「ヘイ!ジミー!お前にちょっと聞きたいことがあるんだ」
ジミーはお気に入りのバタフライナイフを振り回しながら笑ってたよ。
「キャハハ!なんだよゴードン!なんでも聞いてくれよ」
「ジミー、もしお前が無人島に行くとして、1つだけ持ってくとしたら、お前は何を持っていくんだ?」
「キャハハ!何だその質問!そんなもん決まってんだろ」
「あー確かに愚問だったかもな!」
ジミーはナイフの刃をペロっと舐めて言った。
「・・・ライターだよ!火ないと不便だろ!キャハハ!」
「・・・あっ、ライターなんだ…」
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