私のスペイン900km巡礼記 in 2023春 #12 【10日目】星の町エステージャで初めてのパエリア

こんにちは、ナガイです。今日は町名が“星”を意味する町エステージャ（Estella）へ向かいます。
前回の記事はこちら。

天気予報（エステージャ）　晴れ　最高気温25℃　最低気温7℃

1時半頃に一度目が覚める。ベッドのフレームが凹んでいるためかボコボコする音や、上階でドタバタする音が聞こえる。疲れもあってか睡眠自体はよく取れている。足の筋肉痛は慣れてきたのかいくらかましになっているようで、今はどちらかというと肩の方に幾分の筋肉痛を感じる。荷物が少し重いので断捨離してもいいかもしれない。
再び寝て5時起床、5時半出発。

早朝は手袋が必要なほどの寒さだが、昼間の強い日差しの中を歩くよりはこちらの方がいい。

教会の横を通り過ぎる時にちょうど鐘が鳴る。「気をつけていってらっしゃい」と言ってくれているかのようだ。

プエンテ・ラ・レイナの町を抜けると街灯がなくなり、しばらく月明かりだけを頼りに歩く。

1時間半ほど歩いたところで休憩。暑くなってきたので手袋を脱ぎ、昨日買っておいたチョコクロワッサンを食べる。

7時頃にマニェル（Mañeru）の町を通過。

しばらくするとミアに追いつかれ、挨拶を交わす。彼女は歩くのが速く、いつも先に出発するのは自分だが、いつも先に宿に到着するのは彼女だ。

巡礼は日程的には4分の1を過ぎる。スウェーデンのマルコスのように早さを求める者、昨日のアルベルゲでの陽キャグループのように楽しみを求める者、多くの人たちが異なった目的を持ってこの道に来ていることが分かってきた。自分にとって今は景色を見たり写真を撮ったりして、歩くこと自体を楽しんでおり、自分が何を求めに来たのかよく分からなくなってきたが、今はそれでいいのだろう。今は目の前にあるものを精一杯楽しむことに専念しよう。

7時半過ぎにシラウキ（Cirauqui）の町を通過。遠くからだと家が山のように積み重なっているように見え、なんとも壮観だ。

少し考えごとをしながら歩いていると、しばらく近くを歩いていた男女の2人組が後ろで何やら叫んでいる。それが自分に向けられているものだと気づいて振り返ると、どうやら道を間違えていたらしく「こっちだよ！」と教えてくれた。

9時にロルカ（Lorca）を通過。ベンチで少し休み、日が出てきたので帽子とサングラスを身につける。

町を抜けるところで再びミアが後ろからやってくる。彼女もお店で朝食を買っていたらしく、いつのまにか追い抜いていたようだ。
お互い今まで何回道を間違えたかという話や道を間違えた時のエピソードを話して笑い合う。彼女は英語がネイティブ並みなので時々ついていけない時があるが、彼女もそれを分かって会話に付き合ってくれるから優しい人だ。

10時頃にビリャトゥエルタ（Villatuerta）の町を通過。

教会の前で一休み。水を飲み、日焼け止めを塗る。

11時過ぎに今日の目的地、エステージャに到着。やはりこの時間になると日差しが強くなり歩くのが辛くなってくる。早めに出発してよかった。

一軒目のアルベルゲが満室、二軒目のホステルも満室、三軒目のアルベルゲは泊まれそうだったので受付開始の12時まで待つ。この時間に着くのはすっかり顔馴染みのメンバーばかりだ。

どうやら今週スペインはイースター休暇で、多くのスペイン人が観光でカミーノに来ているらしい。ここ数日どこのアルベルゲも埋まっていたのはそれが原因のようだった。
待ちながらチョコレートを食べているとアニータが欲しいというので一個あげ、代わりにパンをもらった。
12時にアルベルゲの受付開始。宿泊代は8ユーロ。

シャワーと洗濯を済ませて13時半頃に町へ出る。アルベルゲのすぐ近くの川にかかるWeevil Bridgeはとても急角度で、巡礼で疲れた足には少し堪える。

エステージャは比較的大きな町で、教会のある広場の前ではフリーマーケットが開かれていた。

バルで軽く昼食を食べる　3.6ユーロ。

商店で水とオレンジジュースを購入。2.2ユーロ。

一旦アルベルゲに戻ってゆっくり過ごし、19時頃にお腹が空いてきたので再び外出する。教会の広場沿いにあるレストランでパエリアとコーラを注文。18.8ユーロ。昨日の失敗を踏まえ、一人でも食べられるサイズかどうかの確認は怠らなかった。

正直味は期待したほどではなかったが、一応本場のパエリアを食べるという一つの目標は達成した。この後また機会があれば、もう少しちゃんとしたお店で再チャレンジしたいと思う。
20時半頃にアルベルゲへ戻り、寝る準備と明日の支度を済ませて22時頃に就寝。この日は他の巡礼者の咳といびきがうるさく、なかなか眠れなかった。

歩いた距離
今日22.0km　合計133.7km　残り666.7km