変なおじさん【読書感想文】
志村けんさんの『変なおじさん』を読んだ。
正直、亡くなるまで、TVの中の人でしかなかったから書籍があることは知らなかった。
タイトル書籍はエッセイ集。志村さんの人となりが、ほんの少しかもしれないがわかった気がする。読み終えると、本当にお笑いが好きで、人生そのものだったんだなと思う。
お笑いの話がもちろん多いけど、印象的だったのは"映画"に関するエピソードだ。志村さんが、生前で唯一出演した映画が鉄道員(ぽっぽや)。高倉健さん主演の映画に、炭鉱夫役で出たとのこと。撮影現場での映画スター高倉健さんの男前エピソードも良かったが、やはり本人の想いが残されていたのが印象的だった。
映画は好きだけど、自分が普段やるコントとの違いに戸惑い、苦労した志村さん。
"でも、一生に一度くらい、ドタバタの人情喜劇を主役でやるのもいいかな。やらせてくれればだけど。"
映画のエピソードを、この一文で締めくくっている。
奇しくも、今年、志村さん主演で『キネマの神様』という原田マハさん原作の映画で銀幕に登場する予定だった。
上記の1行を読んだ時、映画主演する予定だったことは知っていたので、思わず涙が溢れてしまったのは内緒の話。
もっと志村けんさんのお笑いも、映画も観たかったなと、改めて思った。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?