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化学物質過敏症の治療と対策

注釈

化学物質過敏症の治療

化学物質過敏症は、発症秩序が解明されておらず、医学的に確立された治療法や治療薬がありません。

化学物質過敏症は一度発症すると完治することが難しいと言われ、難治化する方々も少なくありません。

化学物質過敏症を発症すると、その後も、化学物質などを避けて生活せざる負えない場合が多く、完治ではなく、寛解と言われています。

最近では、早期発見、生活指導や薬物指導などにより体調が改善して日常の生活に戻れるようになる方々もみられるようになってきています。

化学物質過敏症の対策

化学物質過敏症は、個人差の大きい病気です。
化学物質過敏症の寛解の方法も人それぞれに異なりますが、一般的に、下記の方法が試されています。

生活環境の改善

住まいの体調不調の原因となる化学物質などを処分したり、化学物質製品を天然素材のものなど体調に障らないものに変更して、生活環境の改善を図って、体内に入る化学物質の総量を減らすように心掛けます。

空気清浄機などを利用したり、外気を調整したりして、空気の改善を図る場合もあります。

浄水器などを利用して、飲料水や浴用などに利用する水にも気をつけます。

重症になると、化学物質以外の天然成分にも体調を崩すようになることもあるので、必ずしも「化学物質」「天然素材」で区別できないこともあります。

食生活の改善

化学物質過敏症になると、農薬、添加物、化学肥料など、化学物質の含まれる食物を摂取すると、化学物質過敏症の症状が出るようになることがあります。

また、重症になると、アレルギーとは異なる秩序で、天然のものを含め、さまざまな飲食物に、症状が出るようになる「食物不耐性」が生じることがあります。

飲食物中の化学物質などを避け、身体に障らない飲食物を摂取するように心がけ、食生活の改善を図ります。


代謝を高める

代謝能力を高めて、身体の中の化学物質の代謝を促進させます。

代謝を促進させる方法も人それぞれで、自分に合った方法を見つける必要がありますが、運動をしたり、入浴やサウナを利用したり、中には山登りをしたりで発汗を促して、身体の代謝を高めて、体内の化学物質の代謝を促します。

後述の「無理をしない」で記述しますが、無理をすることで悪化してしまうこともありますから、無理をしないように気をつけましょう。


ビタミン、ミネラルを摂取

代謝を高めると重なる部分もありますが、化学物質の排出のために、ビタミン、ミネラルが必要になります。バランス良く、ビタミン、ミネラルを摂取するようにします。

化学物質の入っていない飲食物から摂ることが望ましいですが、サプリメントが効率的なこともあります。

グルタチオンの摂取によって体調の改善が見られることがあります。酸化ストレスを防ぐビタミンCなどの基本的なビタミンや、腸内の環境を整える乳酸菌などのサプリメントを摂取されている方もいます。

サプリメントを含めた栄養療法を行っている医師もいます。利用には医師や専門機関の指示を仰ぐようにしましょう。

飲食物に関してもですが、サプリメントに関しても、天然や無添加であっても摂取できない方もいます。各々の身体に合わせた摂取をするようにしましょう。


薬物療法について

薬物療法について、薬も化学物質なので利用することで、体調が悪化するおそれがあります。また、化学物質過敏症の治療薬は現在のところありません。

グルタチオンなどの解毒薬や、アレルギーの薬、併発しやすい病気である線維筋痛症の薬などが、化学物質過敏症の改善に効果がある場合があります。

いずれも、自己判断せず、必ず専門医に相談するようにしましょう。


無理をしない

多くの場合、化学物質過敏症の寛解には、時間がかかります。

無理をすることで、化学物質過敏症を悪化させてしまうこともあります。

また、化学物質過敏症の併発しやすい病気の中に、慢性疲労症候群という病気があります。無理をすると、身体を壊して、寝たきりになってしまうこともあります。

専門医の指示も併せて、無理をしないようにしましょう。







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