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デカフェのコーヒーって?

毎日たくさんのコーヒーを飲みたいコーヒー好きには、カフェインって気になる部分ですよね。

さまざまな健康への影響があると言われるカフェインですが、基本的に適量なら問題はなく、ポジティブな効果ももちろんあります。
一方で、体質や妊娠等の理由からあまりカフェインを取らないほうが良い場合もあります。

今回はそんな方必見の、デカフェのコーヒーについてを調べました。

4種類のデカフェ処理

世に出回っているカフェインレス/デカフェのコーヒーは、カフェインのないコーヒー豆からできているのではありません

カフェインのあるコーヒーを、カフェインを抜く処理よって実現させるのがデカフェのコーヒーになります。
また、そのカフェインを抜く方法、実はひとつではありません。全部で大きく分けて4つ存在します。

 Direct-Solvent Process(直接的溶媒処理法)

さまざまな化学物質で試されてきたこのデカフェ処理ですが、現在の溶媒方法では主に、Methylene Dichloride(塩化メチル)かEthyl Acetate(酢酸エチル)が使われています。

Direct-Solvent Process(直接的溶媒処理法)では、最初に30分ほど熱でコーヒー豆を蒸らし、気孔を広げます。その後、10時間ほどかけてMethylene Dichloride(塩化メチル)かEthyl Acetate(酢酸エチル)の液体でそのコーヒー豆をすすぎ、カフェインを除去していきます。

その後、コーヒー豆を水で洗い流したのち水抜きをし、再度熱で蒸らされ、化学物質がなるべく残らないように処理されます。

Indirect-Solvent Process(間接的溶媒処理法)

Indirect-Solvent Process(間接的溶媒処理法)は、まず沸騰したお湯にコーヒー豆を数時間浸けます。これにより、カフェイン含めさまざまなコーヒーの成分が水に溶け出します。

コーヒーの成分の溶け出した水をコーヒー豆とは別々にし、その水だけに対し、10時間、Methylene Dichloride(塩化メチル)かEthyl Acetate(酢酸エチル)を用いてデカフェ処理を行います。

そして、カフェインだけが抜かれたその水で再度コーヒー豆を漬け込み、カフェイン以外の成分を再導入させ完成です。

Swiss Water Process(スイス/マウンテンウオーター処理法)

名前の通り、スイスで発明されたこのデカフェ処理法は、化学物質をつかわない初めての処理方法として世に出てきました。

Swiss Water Process(スイス/マウンテンウオーター処理法)では、初めに高温のお湯にコーヒー豆を漬けます。
そして、そのお湯は活性炭のフィルターに通されます。このフィルターは、分子の大きいカフェインだけを取り除き、それより分子の小さいコーヒーのアロマ成分やオイルを残したままにすることが可能なため、化学物質を使わずにカフェインを抜くことができます。

ここまで来ると、カフェインもアロマも全部抜けたコーヒー豆とカフェイン以外のコーヒー成分の溶け出したお湯ができます。

これだけだと味もカフェインもないコーヒー豆になってしまいますが、この「カフェイン以外のコーヒー成分の溶け出したお湯」を再利用することによりこの問題は解決します。

今度は、この「カフェイン以外のコーヒー成分の溶け出した水」を使い、新しいまだカフェインの抜けていない普通のコーヒー豆に対して同じ処理をします。

そうすると不思議なことに、今度はこの「カフェイン以外のコーヒー成分の溶け出した水」にカフェインのみが溶け出してくれるのです。

複雑な処理方法ですが、要するに、コーヒー成分(カフェイン以外)が飽和状態に溶けてる水で、コーヒー豆(カフェイン入り)を沸騰させ浸すと、カフェイン以外の成分は水に溶けることができません。Swiss Water Process(スイス/マウンテンウオーター処理法)は、この性質を逆手に取ったデカフェの処理ということになります。

CO2 Process(二酸化炭素処理法)

このCO2 Process(二酸化炭素処理法)は2つあります。

ひとつは溶媒処理法の化学物質を液体二酸化炭素に置き換えるもので、一番新しい処理方法です。

もうひとつは、ステンレス性のコンテナに、水で浸したコーヒー豆を入れ、圧によって液体二酸化炭素をコーヒー前に注入しカフェインを押し出す方法です。この方法だと、アロマ成分等は豆に残したままカフェインだけを外に排出することができます。

まとめ

いかがでしたか?デカフェコーヒーと一言で言ってもさまざまな処理方法がありますね。一般に風味の落ちると言われるデカフェのコーヒーですが、日々進化し改良を重ねているので、デカフェでも普通のコーヒー豆と変わらない味が楽しめる日が来るかもしれませんね!

相場千咲


引用


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