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#5 🇺🇸 【日本人よ、Dan Vasc を聴こう】 An American Trilogy (アン・アメリカン・トリロジー : アメリカ3部作)

この曲の冒頭には、 
"PARA MEW AMADO PAI ROBERTO."
(愛する父ロベルトのために)
というポルトガル語の一文がある。

Dan Vasc   (ダン・ヴァスク) が 28 歳になる直前の 2017 年 10 月、ロベルトはガンで他界した。

この曲は、その翌週に父親への追悼としてレコーディングしたものである。

ロベルトは   Elvis Presley  (エルビス・プレスリー) のファンで、この曲がお気に入りだったそうだ。

泣くまいと必死で堪えながら、それでも堪え切れずに涙を流して歌うダンの姿は、大切な存在を亡くした経験のある人なら誰でも胸に来るものがあるだろう。

父親の死に、ダンは深く打ちのめされた。
長男の自分が、音楽で成功するどころか、いまだに家賃も払えない
「負け犬 (本人談)」
のような姿しか父親に見せられなかったという事実にも、耐え難い思いでいた。

ちょうどその頃、Jordan Peterson (ジョーダン・ピーターソン) (#1へ) の著書
"12 Rules For Life -An Antidote To Chaos-"
(人生というカオスのための解毒剤 生き抜くための 12 のルール)
と出合う。
特に、
"Be the strongest person at your father's funeral."
(父親の葬儀の場で、最も強い人間でありなさい)
という一文が、辛い時期を乗り越える支えになったという。

「このままではいけない。何かをしなければ」
と思っていた彼は、ピーターソンの教えに従って、自分の考え方と生き方を根本から見直すことにした。

この決断が人生を大きく変え、2024 年5月の YouTube チャンネル登録者数 100 万人という目標達成につながる。

曲の終わりには、
"DORME COM DEUS, PAI. ATE DAQUI A POUCO."
(神様と一緒にお休み、お父さん。また会おう)
とのメッセージ。
※ "ATE" の "E" の上には「 ’ 」あり。

今頃、天国のロベルトは、さぞかし誇らしい気持ちで愛する息子を見守っていることだろう。




🔷An American Trilogy … Mickey Newbury (ミッキー・ニューベリー) が 1971 年に発表した楽曲を、Elvis Presley (エルビス・プレスリー) が 1973 年にカバーしたもの。



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