自虐するの良くない、やめたい

私が大学を卒業してからも唯一たまに会う軽音楽部の後輩の女の子を見ていて思ったことがある。

彼女は何故、そんなに自虐するんだろうかと。

彼女は私と違ってスタイルも良くて顔も可愛くて、
割と何でもそつなくこなしてしまう感じの女の子なんだけど、
男運だけは悪いというか、
クズな元彼(初めての彼氏？)にずーっと沼っていた。

そして、会うたびその彼との悲しいエピソードを話してくれた。
私に対してだけではなく、誰に対してもそう。

それどころか、
「私はお顔がこんな感じだから」とか
「こういう性格だから」とか
とにかくいつも自虐していた。

そこに嫌味は感じられず、
素直にそういう言動をしているのだと感じられた。

そうしていたたまれなくなって、
普段口が悪くて適当な相づちしかしない私でさえ、
どんな言葉を選んだらいいのか悩んでしまい、真面目な返事しかできないようになってしまう。
彼女と会う時はいつもそうだった。

なんだか既視感がある。
これは、
この子は、
私によく似ている。

自虐、には、良い自虐と悪い自虐があると思っていて、
私たちの自虐は悪い自虐なんだと思う。

自我が強い、というか…
自分のことをよくわかっている。
だから、自分から自分の立場を下げられる。

私はこういう悲惨な恋愛をしていて悲しいんだけど、
それはそれで飲み込んでるし、
そもそも他にもハッピーなことはたくさんあるけれど、
それを言ったら自慢だって煙たがられちゃうだろうし、
そこで変に波風立てたくないし、
じゃあ自虐して笑い話にした方が面白くない？
だって面白いじゃん、私が不幸なのって。

まぁ、こんな感じだと思う。

脳みそお花畑で、
ふらふらしていて、
とにかく誰かに慰められたいような、
そんなか弱い女の子じゃないからこそ厄介なんですよね。

自虐すると、それを聞いた人たちは
「あぁ、この子は可哀想な子なんだな」と認識する。
そして、
「そんな雑に扱われている子なんだな」と認識する。
さらには、「じゃあ俺もこの子のことは雑に扱っても良いんだ」となっていく。

本人はそんなつもりなかったのに、
気づけば周りからどんどん雑に、適当に扱われていくようになる。

そうして、
一定数の人(特におじさん世代)が何故だかお説教を始める。

「あなたね、本当にそんなので良いの？良くないよ？やめなよ」
って。

助言で留まってくれたらまだ優しい。

「今すぐに◯◯しなさい！そんな人とは〇〇しなさい！」
と、ありがた迷惑な指示までしてくる人がいるのだ。

おそらくその人の中では、
「この子は気弱で、俺がしっかり教えてあげないと、ずっとこのままだから」
と、「可哀想な子」扱いしてくるのだ。

だが思い出して欲しい。
私たちは、
自我が強くて、
自分のことをよくわかっていて、
自分のことは自分で決める、
そういう性格だから、
お説教おじさんとはウマが合わない。

だから言い返してしまう。
「いや、私的にはこういうことを考えていて…」
とも言い返そうもんなら、
“か弱で立場の低い女のくせに口答えしてきた”認定されてしまうのだ。

そうすると相手はヒートアップ。
声を荒げたり、長時間拘束したりして、
「お前の考え方は間違っている！俺の言う通りにしろ！」と何故か怒ってくるのだ。

それがめんどくさいので、
次回からは適当に「そうですね！おっしゃる通りですね！」などと心にもない同意をしてみたりもするのだが、
これもこれで悪効果。

「あ、この子はキツく咎めれば俺の言うことを聞いてくれるんだ」
と負の学習をしてしまう。

ここまでテンプレ。

だからね、舐められたら終わりなんだよね。
自虐ばかりしてると舐められるから、
だから私たちみたいなタイプの人間は自虐してちゃいけないと思うし、
すぐ自虐する癖をやめちゃいたいなーって本気で思う。