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リハビリにおける、手足のギャップ

以前も書きましたが、オレの場合、障害の程度は足より手の方が重いです。

脚は、股関節と膝の感覚が発症後も若干生き残っているような感じです。

手の方も、肩と肘の関節に自分で意識的な動きを少し出せる程度の感覚はありますが、手首から先はどれだけ気合を入れてもピクリとも動かせません。つまり握力は測定不能。

一方、足の裏には少し感覚が残っています。指で押しても少し圧を感じるので、立った時の重心の位置とか、正確ではないにしろバランスを取るために探ることができます。

このように僅差ではありますが、手足に麻痺と感覚障害の程度に差があると、リハビリの目的意識ややりがいにも当然のごとく差が出てきます。

正直、手を絡めたリハビリは、メニューとして決められた単なる作業をこなしている感じ。

お先真っ暗な五里霧中でひたすら行進練習しながら彷徨っている印象。

片や足の方は、残っている感覚を頼りに、ベストな関節と筋肉の作用と連動を何とかパターン学習しようとしている感覚と言えばいいでしょうか。

頭の中はちょうど、偶然初めてガンダムに乗り込んで親父のマニュアル片手に何とか起動して立ち上がらせようとしている第一話のアムロの気分。

オレの中のなけなしの解剖学とロボットと人間工学の知識を頼りに、自分の身体の動く部分だけでどう正しいとされる動作のバランスを取ればいいのか、ポンコツロボットみたいな身体を試行錯誤しながら動かそうと実機の操作訓練シミュレーションしているような毎日です。

そうなると、気持ち的にもやりがい的にも、ぶっちゃけ立ち上がりや歩行リハビリに傾注しがちになってしまうオレがいます。

不得意を克服することと得意を伸ばすこと、どちらを優先するべきか? スポーツや勉強でもありがちなこの命題に対する模範解答は、リハビリの世界では果たして存在するのでしょうか? できれば教えて、偉い人。

https://rehabili.nagoya/rehabilitation/case2


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