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夏休み自由研究



夏休みの自由研究

この夏休み、新しい試みとして、いけばなを題材とした自由研究プログラムを行いました。
「毎年自由研究何やるか考えるのが大変」という声を聞いた瞬間に、いけばなは向いているかもしれない!!そう思いました。

2つのコース

「植物のいのち」に着目した2つのコース
A:いのちの観察コース 
B:いけばな研究コース

A:いのちの観察コース

フレッシュな花材で花束を作っていくクラス。一回90分程度。
●POINT
フレッシュな状態から、夏休みの間、植物から水が抜けてドライになっていく様子を観察。一生懸命生きた植物が切り取られて水が抜けて、新しい美しさを得る、それを観察すること。

たくさんの材料から自分が好きなものを選ぶ
自分の”好き”を探すことも大切

ただただ、かわいいフレッシュグリーンのブーケを作る、のではなくて、植物も生きていて、いのちがあるし、そのいのちを自然からいただいているということを意識的に教えました。そうすると、大事に扱うようになったり、興味が湧いてもっとよく観察するようになります。
どれとどれが合うのか、自分なりに一生懸命考えて、自分の作品を「かわいくできた!!」と笑顔。達成した自信を実感することが、とっても大事なことですね。

B:いけばな研究コース

全5回にわたり、いけばなってなんなのかな?というのを教えました。
1:浮花
 植物が生きていくために必要なものを知り、いのちがあるということに触れながら、植物を水に浮かべて、色の配置を考えたり水を動かしたりして鑑賞します。2:枯れもののレリーフ
 いのちがある植物は枯れていくことを知り、ドライフラワーの美しさを利用してキャンバスにレリーフを作ります。
3:いけばなの基本花型 盛花
 花の取り扱いの基本を学びます。さらに基本の型を身の回りのものごととリンクさせながら学んでいきます。
4:いけばなの基本花型 投入
 3と同様、加えていけばな独特の花器にいける時のテクニックを学びます。
5:花はいけたら人になる
 自由に好きなように「今日の私」をいけてみます。
●POINT
いけばなというアートはいのちあるものを素材としている、わざわざ自然から家の中に持ってきて飾るということは、きれいだから飾るんじゃなくて、自然にあってもきれいなものをわざわざ持ってきているんだから、いのちをいただいてきているんだから、人の手でもっともっときれいに美しくしてあげよう!自然にあるままじゃなくて、人の手で自然にはない形にしてみよう、ということ。

自然にあれば出会うことのない植物と植物を合わせて作品を作っていきます


毎回最後に自分で作成したものをスケッチ
振り返りとして最適で、かつ、絵を描くと自分がどこに注目していたかに気づく

花びらをバラバラにしてみたら「中からこんな面白いのが出てきた!!」という発見や「こっちの茎は太いけど柔らかい」という気づき、「お水が気持ちがいい!」という夏ならではの素材としての水への意識・・・
いろんなことが遊びの中から学べたのではないかと思いました。
教えるこちらも「そこを見るのか!!」という子供ならではの視点もあり、その柔軟さに驚かされ学びになりました。
持ち帰る花材を紙に包んでいると、小さく切り刻んだ茎や葉っぱも「かわいいから」「おうちで遊ぶ♪」と言って大事に包んでいました。

植物、そしていけばなから学ぶこと。たくさんあるなぁと、改めて実感した
プログラムでした。
また来年も開催したいです。

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