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中国のネット通販サイトで日中対訳本を探す

 中国語の勉強のため、日本語の小説の対訳本を読んでみようと思い、淘宝で探してみた。検索キーワードは【汉日对照】。
 最初、Kindleで日本で出版されているものを探したのだが、探し方が悪いのかうまく見つからなかった。良い本があったら教えてください。

 最初に見つけたのは以下の本で、短編だし良さげだと思ったのだが、表紙の「人生は希望に満ちた一作」の語で躊躇してしまった。

 間違いかと言われると、間違いとも言い切れないのだが、若干不安である。「人生の希望に満ちた一冊」ではないだろうか? 内容は以下を含む28作品である。
・谷崎潤一郎「恐怖」
・芥川龍之介「蜘蛛の糸」「鼻」
・森鴎外「杯」「牛鍋」
・太宰治「葉桜と魔笛」「桜桃」
・横光利一「笑われた子」「蠅」
・江戸川乱歩「火星の運河」
 私は太宰の「桜桃」が好きなので、結構気になっているが、先の日本語が気になる。日本語→中国語の訳なので、日本語のライティングが完璧でなくてもまあいいのだが、「てにおは」があやふやだと訳にも影響するのではないだろうか?

 その他、
・川端康成『雪国』『伊豆の踊子』
・国木田独歩『武蔵野』
・太宰治『人間失格』
・芥川龍之介「羅生門」
・堀辰雄「風立ちぬ」
・夏目漱石『こころ』『坊っちゃん』『吾輩は猫である』
 などが上位に表示された。

 川端康成は『眠れる美女』があれば欲しかったのだが、『雪国』と『伊豆の踊り子』しか無いようである。以下の写真だが、帯のフォントがなんともいい味を出している。


 ちなみに香港・台湾版もある。これは繁体字で書かれている。表紙はこっちのほうが好き。


 同じ出版社の『こころ』。夏目漱石だったら『門』か『行人』がよかったが、贅沢は言えない。


 太宰の『斜陽』。結構いい感じの表紙。表紙にしか言及していないのは、中身が確認できないから。


 漱石『吾輩は猫である』。なぜか縦書きが左から右。


 変わったので言うと朝日新聞の『天声人語』があった。なかなかデザインが面白い。内容と一致していない気がするが……。


 その他、日本の文化についての本の対訳もあった。また、日本語と中国語の対比という意味では、逆に日本語検定の教科書を読んでみるのもいいかと思った。
 とりあえず短編からが楽なので、最初のちょっと不思議な日本語の短編を買って読んで見ることにする。

 買って読んだらまた感想でも書きます。

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