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【短歌エッセイ】苦労を共にして生まれる思い

苦労をば 楽しげにして 語り合う
         診察待ちの 老女ら四人


 上記の短歌は、17年程前に病院を受診した際に、待合室で数人の老年女性が、楽しそうに戦中・戦後の苦労話をし合っていた時の情景を詠んだものだ。苦労話なのに楽しそうなのが何となく不思議で、印象に残ったのだ。

 それから約12年が過ぎたある日、熊本地震が起こった。



 幸い、家族や友人知人、職場の同僚などに、死者や負傷者は出なかったものの、水・電気・ガスなどのライフラインが止まり、完全復旧までにかなりの日数を要したため、

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