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[詩]悩みの炭坑夫

悩みの炭坑夫は今日も鍛錬している

その悩みと戦うために

悩みの奥深くまで掘り進める

誰かが、それは取り越し苦労だと言っても

得られるものは全て自分に必要なものだ

と、背中で語っている

きっと人は

鏡のように輝く鉱石が欲しいのだと思う

人は自分が一番見えない生き物だから

自分を見つめ直したいんだ

でも、炭坑夫は答えも言わずに、きっと言うんだ

いつだって言うんだ

今出来ることしっかりとやる

それが出来たら、次は大きな目標に向かってやるんだ

ってね。

悩みの炭坑夫は今日も鍛錬しているはず

僕は、その悩みの中にいないから分からないけど

色んな理由がせめぎ合う中で

葛藤でごちゃ混ぜになったりしてさ

時には、命を落とすこともあるんだ

だって、炭坑夫だもの

炭坑夫ってのは、

昼と夜の境目の無い洞窟の中で孤独なんだ

だけど、炭坑夫はそれでも言うんだ

きっと言うんだ

孤独は、案外チャンスなのさ

ってね。

炭坑夫だって、きっと外で遊びたいはずだよね

炭坑夫だって、きっと人並みの幸せが欲しいはずだよね

僕は悔しい

炭坑夫だって、同じ一人の人間なのに

どうして、こんなにも苦しんで生きねばならんのか

でも、炭坑夫はそんな僕をなだめて言うんだ。

ずっと、言うんだ。

最大の敵は自分だから、仕方がない。

でも、

今、出来ることしっかりとやる

それが出来たら、次は大きな目標に向かってやるんだ

ってね。


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