見出し画像

[詩]海だけを見つめる夜

夜中にふっと目が覚める
あなたのことを忘れようとしてやっと寝れたのに
しょうがないから今夜は海へ行こう

車のキーを差し込んで
誰もいない夜道を突っ走る
カーラジオから聞こえてくるのは眠たい音
それを聞くと目が曇る
その代わりあなたは、鮮明になる

私、海を見つめる
自分が崩れて泣いた日々
そうね、今はこんな日々なのよ
あなたと私は、そんなに必要でない
私はあの海だけで生きていけるわ

暗闇で聞く波の音に
今日も耳を近づけて
眠れないあたしを眠らせる
人って悲しい。だけど、今夜は大丈夫

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?