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『強迫性パーソナリティ障害』の困りごと 〜双極性障害の頭の中 2

みなさん、こんにちは。
双極性障害2型+強迫性パーソナリティ障害のフツーの会社員、パピヨンです。

私のメインの疾患は双極性障害2型ですが、今回はもう一つの特性である強迫性パーソナリティ障害について書こうと思います。

君のそばで 今笑顔をつくって話してるからって
全てを 水に流したとでも思っているのかい
あのころの日々 そして笑顔の意味
思い出して ドキドキしちゃう

ユメのように朝になって
イタミなんて全て消えてほしい
ぼくにとって 君にとって
すばらしすぎる朝が くればいいけど
スガシカオ:『ドキドキしちゃう』


強迫性パーソナリティ障害とは?

パーソナリティ障害は、正確には病気では無く、“極端に偏った性格傾向”とされています。
病気では無いのですが、日常生活での困り事が多いため、精神疾患のガイドラインDSM-5でも『パーソナリティ障害』として定義されています。
全部で10種類あるパーソナリティ障害の中でも『強迫性パーソナリティ障害』は比較的人数が多いそうですが、ネットで調べてもDSM-5以上の記載はほとんどありません。
よく間違われるのですが、『強迫性障害』とは全く異なります。

以下、DSM-5から診断基準の抜粋を記載します。4つ以上該当すると可能性ありです。

(1)活動の主要点が見失われるまでに、細目、規則、一覧表、順序、構成、または予定表にとらわれる。
(2)課題の達成を妨げるような完璧主義を示す。
(3)娯楽や友人関係を犠牲にしてまで仕事と生産性に過剰にのめり込む。
(4)道徳、倫理、または価値観についての事柄に、過度に誠実で良心的かつ融通がきかない。
(5)感傷的な意味を持たなくなってでも、使い古した、または価値のないものを捨てることができない。
(6)自分のやるやり方どおりに従わなければ、他人に仕事を任せることができない。
(7)自分のためにも他人のためにもけちなお金の使い方をする。
(8)堅苦しさと頑固さを示す。


『強迫性パーソナリティ障害』当事者の私が、“日々の困りごと”、そして恐らく周りの人には“迷惑ごと”を綴ってみたいと思います。


予定変更はヤメテー!!

私は途中で予定が変更になる事が、本当に!本当に!!本当に!!!苦手です。
すぐにドキドキが始まってしまいます。
それがたとえ“良い方への変更”であってもダメなんです。いわゆる「結果オーライ」というヤツが大嫌いです。

日々の事柄は、事前にすべて計画を立て、頭の中で何度も何度もシミュレーションしているため、急な予定変更は“台本の書き直し”になってしまい、凄まじいストレスです。

「そんな事、私もよくあるよ」と思うかもしれませんが、強迫性パーソナリティ障害の反応は普通の人とはちょっと違っていて、私の場合はもうドキドキが破裂しそうになり嘔吐してしまうこともあります。

予定変更なんて、生きていたら必ずあります。
ましてや仕事なら日常茶飯事です。
本当にこれは、どうにかしたいです…。


人に仕事を頼めない

一見“イイ人”っぽく聞こえますが、私は人に仕事を頼むのがとても苦手です。
『遠慮』も、もちろんあります。
しかし、1番の理由は“自分のやり方どおりにやってもらえない事が許せないから”です。

「ここはこうやって、ここで先方にメールでスケジュールを伝えて…」と全て台本を書いてしまっているため、別の方法で進められたり、順番が違ったりすると気になってしまって、ついつい口を挟んでしまうのです。
同僚にはこんな奴、ほんとイイ迷惑です。

最近は主治医の指導もあり、「結果として辿り着くゴールが同じなら、どのルートで登ったってイイじゃん」と自分を納得させて、少しずつ仲間に仕事を任せるように心がけています。
誤解の無いように言えば、決して仲間を信頼していないワケではないんです。
純粋に“手順が違う、台本と違う”ことが許せないという迷惑甚だしい性格なんです。


三つ子の“完璧主義”は百まで

小学校の頃、どんなスケジュールで夏休みの宿題をやっていましたか?
私は“できる事は7月中に全部やってしまう子”でした。
良い子だからではありません。
“ひょっとしたら、やる事を忘れてしまうかもしれない!先生に怒られるかもしれない!!”という恐怖心からです。

だからといって、絵日記など『その日になってからでないと書けないもの』は、絶対に書きませんでした。
「想像で先に書いちゃう」というような事は絶対に絶対にできませんでした。
“ズルをしている自分が許せない”
からです。

精神科に通院するようになってから、母に「どんな子供だった?」と聞いたことがあります。
母はしばらく黙って考えたあと、

『潔癖な子だったわね。物事に対してね。私たちはそれを“責任感のある子”と捉えていたけれど、少し認識が違ったのかもしれないわね』

と言われました。

パーソナリティ障害は、大人になってから発症したりはしません。
子供の頃から“頑固な子ね”、“融通のきかない子ね”、“ノロマな子ね”と言われ続け、

「どうしてこんなに私は時間がかかるのか」
「どうしてちょっとした事でドキドキしてしまうのか」


悩み続けて来ましたが、今やっと、少しずつ謎が解けつつあります。

周囲の大切な人たちを傷つけないためにも、
自分自身を傷つけないためにも、
“知ること”は大切だと思います。


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