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同じ会社で長く働くということ 〜双極性障害の頭の中 33

みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。

今日は『勤労感謝の日』ですね。
自分を労う意味も込めて、「長く働くということ」について書こうと思います







みなさん、永年勤続表彰ってご存知ですか?
私が勤めている会社は、古い古い企業なので、長く勤めている人を10年ごとにお祝いする『永年勤続表彰』という制度があります。
令和の時代に珍しいですよね。

つい先日、私は勤続20年表彰されました。
お祝い金もいただきました。


中途採用で20年

私は20代の頃『就職超氷河期』の煽りをモロに受け、“大人なんかみんな敵だ!”という尾崎豊的な(古っ!)かなり尖った若造だったので、

正社員なんか、どーせなれないし

とさんざん不貞腐れた挙句、いくつも転職を繰り返していました。

「今は若いから良くても、いつか根無草になるぞ!」と、取引先の社長からもお説教され、ついに5社目、就職したのが今の会社です。


始まりは契約社員だった

しかし、今の会社も最初から正社員での採用はしてもらえませんでした。
そういう時代だったので、運が悪かったとしか言いようがありません。
契約社員としてのスタートでした。
そして相変わらず景気の悪い情勢の中、契約社員のまま3年が経ちました。

上司はなんとか正社員にしてやろうと動いてくれましたが、当時採用した社員が全員契約だったため“特別扱いはできないのだ”と言われました。

まぁ、そんなもんよね。
生まれてきた時代が悪かっただけさ。

そんな折、『正社員』への登用がついに決まりました。



転職グセが治らない


急に『正社員』への登用と言われると、何故か恐ろしくなってきました。

なにしろ人生において正社員の経験が無いので、“もう一生会社に縛られるのでは?”という歪んだ考えでいっぱいになっていきました。

そうなると転職したくなってくる。

それまでの“根無草”精神が祟り、一部の同僚とソリが合わないことが気になったり、会社のささいな嫌な面が気になったりしてきました。

「転職しよっかなぁ〜」

一度でも転職を経験したことがある人なら分かると思うのですが、大卒から同じ会社一筋の人と比べると、転職経験者は“転職”に対するハードルがぐんと低くなってしまうのです。

あっという間に就活を始め、内定をもらってしまいました。



引き止めてくれた上司

部長に「会社を辞めたい」と伝えたところ、盛大に驚かれました。
なにしろ、どうにか契約社員から正社員へと会社に掛け合い、せっかく正社員登用へ漕ぎ着けてくれた上司です。

「一体何が気に入らないんだ?会社に言う前に俺に言ってみろ。出来るだけ対応するから。ウチの部署がイヤなら、他の部への異動も掛け合ってやるぞ?」

と引き止められました。

私の辞めたい理由はぼんやりしています。
3年たったから。
正社員は怖いから。
何となくソリが合わない人もいるし。
部長を説得させるためにはプレゼンが弱すぎる(笑)

私の曖昧さは完全に部長に読まれていました。
その後、3日連続“サシ面談”で会議室に呼ばれました。

「今日も話そう。な?」

ここまで時間を割いてまで引き止めてくれる上司に対して“申し訳なさ”と“ありがたさ”が込み上げて来ました。

先日、今は退職したその上司とお会いしたときに、17年前のこの時の思い出話をされました。

「私はあなたを買ってたからね。あの時辞めなくて良かっただろ?」

「ほんとですね、感謝してます。気づけば20年経っちゃいました!」と笑ってお礼を伝えました。


辞めるのやめます!

丸3日の上司のサシ説得により、なんともズルいですが会社に再申告しました。

「辞めるのやめます!これからも頑張ります」

批判を浴びるのを覚悟していました。
ところが、同僚たちは

「良かった〜!!今日は飲みに行こう!!」

と、何故か握手を求めてくれました。
私は本当に恵まれています。

気がつけば20年の月日が経ち、今日の私があるのです。


長く勤めることもまた良し

この令和の時代に、同じ会社に長く勤めることには賛否両論あるかとは思います。
私は元々転職組ですから、軽やかに生きるその気持ちもよくわかります。
しかし、努力無く20年は勤められません。
“同じ会社に長く勤める”ということもまた賞賛されても良いのでは?と思うのです。

昨日、同僚が私の永年勤続表彰をお祝いしてくれました。
彼女はワイン片手に

「まぁ〜、ホント色々あったね〜。辞めるのやめたりね〜笑。よく頑張ったよ。エライ、エライ!」

と労ってくれました。

ホントだね。
私、よく頑張ったよ。

精神疾患を患ったり、休職したり。
平坦な道ではありませんでした。
でも、良き仲間や上司がいる。
なにより今やっている仕事が大好きだ。


明日からも体調と相談しながら、21年目(ほどほどに)頑張ろうと思います。

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