そもそも戦略ってなんだっけ──『MBAの経営戦略をざっと10時間で学べる』読書感想文
MBAは「ビジネスパーソンなら知っていて当然」と言われる独自の用語が多く、それらがインプットの障壁を高くし、学習者の頭の中をごちゃごちゃと複雑化する原因なのではないかと思う。
少なくとも固有名詞の暗記を苦手とする私にとっては、そこが大きな壁である(そしてこの知識は実務に還元していくことが目的なので、覚えるだけじゃもちろん意味がない)。
事業の戦略立案フェーズでよく耳にする言葉がいったいどういう役割を担っているのか、全体を整理して覚える必要があるな……と思っていたところでこの本を読み、ほんの一端ではあるが、やや頭の中がまとまった気がする。
以下、本書の中で私が特に覚えておきたかった概念に関する図版の一部を、多少焼き直しさせていただいて自分の備忘録として記載する。
※この記事で書いていることは、書籍のままではなく私の解釈も含んでいますので、誤解のない理解のためには元の書籍をお読みください。
戦略とは
戦略とは「設定した目的を達成するために、関係するさまざまな要因を調査・分析し、その結果を鑑みてアクションプランを立て実行するまでの一連のプロセス」のことをいう。
戦略のタイプ
戦略は立脚する立場に応じていくつかタイプがあるが、相互は対立するものではなく、補完し合うものである。
環境分析のフレームワーク
要因の調査・分析部分(外部環境・内部環境理解)のフェーズで活用されるのが名前だけはよくきく分析のフレームワーク。
対象に応じて、最適なフレームワークを選び、内容を編集して活用していくことが望ましいが、どれがどういった分析に向いているのかくらいは覚えておきたいところ。
事業戦略を立案する
何がしたかったのか、それを達成するには何が必要なのか。何度もたたきながら、冷静に見つめ直す。
戦略とオペレーションの関係
計画倒れにならないように、実行のための配慮も忘れずに。
さいごに|社会は常に変化していることを忘れないこと
フレームワークはあくまで補助ツールでしかない。そして、その知恵の集積は、あくまで過去の環境に則したものでしかない。
本書でも最後章として章立てされている「DXなどによるパラダイムシフト」が目下起こっており、目まぐるしく変化する時代は、まさに温故知新の学びをしていけなければならないのだと思う。
古き知恵を最大限活用しながらも、一番肝に銘じておかなければいけないことは、その前提すら変化することを忘れないことだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?