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「触れる」を考える①:触れることの大切さに気づく

リハビリや介護職にとって、対象者の身体に「触れる」ことは日常的な行為の1つですね。


そして、僕はこの「触れる」ことをすごく重要なことだと考えています。


それは、こんな思いから

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リハビリ場面では、患者・利用者さんの身体や日常生活動作で困っていることを改善していくことを目的に関わることが多いです。

もちろん言語的な説明や声かけのみで、触れずにご本人に動いてもらって行うこともありますが、圧倒的に相手の体に触れてリハビリを進めていくことの方が多いです。


触れないより触れた方がメリットが多いから、です。


触れなくともできることはたくさんあります。
でも触れることでしかできないこともたくさんあります。


そして、せっかく直接患者さんの身体に触れることができるなら、そのチャンスを最大限に活かしたい、と思ってます。


この辺りはこのシリーズで後々書いていくことにします。


今回は、なぜ僕がタッチやハンドリングといった触れることに興味を持ったのか?について書きます。


「触れること」に興味を持ったきっかけ

ハンドリングってむずくね?!

自分の臨床はもちろん、研修などで多くの参加者さんにリハビリや介護における実技指導をしていますが(こまつの活動やお仕事依頼はこちら)、

同じような手の触れ方や動きの誘導をしても、誘導する人/される人が違えば、出てくる変化や反応が変わることがあります。


例えば、歩行訓練や立位バランス訓練を行った際に、見た目は先輩と同じような所を触れ、同じような動きを誘導し練習をしている。
自分との練習時には患者さんは「怖い」「倒れそう」と平行棒や手すりにしがみついている。
それなのに先輩との練習時には、なぜだかスムーズで安心して動いている。


見た目には同じことをやっているようでも、患者さんの反応や体験は全く異なるものになる。


先輩のように上手くできない、という事実。

でもいくら見て、真似をしてもなかなか上手くいきません。


ハンドリングってむずくね?!事件が発生するわけです。


代償強くなったり、恐怖感増やしたり、何も反応しなかったり、時には力づくでやろうとしてみたり。


まー訳わかりません。


やってもやっても何が良いの?正解あるの?ってゆうループに入ります…

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そうなんです。ハンドリングをしていても、僕は


どんな変化や反応が出たら良いのか?


がすごく曖昧なままやっていることに気づきました。


見た目の姿勢の非対称性が減っても、弱い筋肉の収縮が出ても、教科書的な関節運動に近づいたとしても、患者さんの「上手くできているか分からない」「動きにくい」「怖い/ぐらつきは変わらない」という成功体験につながっていない発言や表情から、自分の考える「良い」という基準が間違っていたり、何かが足りないんじゃないかと考えるようになりました。



そこで良い作戦を思いつきます!


色んな先輩のハンドリングを自分の身体で受けること


です。

いつも一番近くにいる先輩を使わない手はありませんよね。


上手い先輩がいるんだから、体験した方が早くね?!

んでもって、色んな先輩のハンドリング受けて、上手い人とそうでない人の違いを見つけたら、上手なハンドリングのポイントが見つかるんじゃ?


という他力本願満載な作戦(先輩のハンドリングからパクろう祭)を1年目の僕は思いつくわけです。

人に頼ることにかけてはさすがのこまつ


そしてこの祭の開催により、次なる事件が発生します。


「先輩のハンドリングからパクろう祭」の末路


そうして、若きこまつは、職場の異動先が新人は僕一人という絶好の機会を最大限に活かそうと、毎朝そして業務後に先輩を捕まえては、先輩の普段の臨床でやっていることや、僕が担当の方に行なってしっくりこない、良い反応に悩むような介入を自分の身体を実験台に受けまくります。

言い方はアレですが、体験してみて「おーーなんか動きやすい」「ん?!窮屈で動きにくい…」「力づくで押されてるのかな…」と良い/微妙な感じなどさまざまな体験ができました。


体験を通じて、反応の違いは感じ取れる。

良い、悪い、しっくりくる/こないの感じも分かる。


でも言語化できなすぎ。

なんか良い感じ、なんとなく…みたいな表現になってしまう。


言語化はできないけど、違いとしてははっきりと感じ取れる。


ここで同じ目的で同じように触れても、受け手の体験は全然変わるんだな、と触れることの大切さに気づいていきます。


動きにくさを感じる時には、それを避けようと代償運動が出たり、無理に修正しようと力が入ってしまう。

動きやすいハンドリングの時には、もう自然に身体がついていってしまうような感じ。


この動きやすい感じを、いつでも患者さんに提供できたら良いな、と思うわけです。


ここから沼にハマっていきます。


続く。


【こまつの活動】

◼️人材育成
 ・名古屋・東京での定期的なセミナーの開催:日曜
 ・名古屋での不定期なナイトセミナーの開催:平日夜
 ・法人研修:リハ・介護施設スタッフの技術指導

◼️自費リハビリ
 ・名古屋を中心に愛知・岐阜・三重への訪問自費リハビリ

などを行なっています。詳細は以下のリンクより👇


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