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設計のマニアックな話?

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さすがにマニアックすぎて、ご覧になってもチンプンカンプンだと思います。なお、内容は個人的感想ですので、お仕事の参考にはなさらないでくださいね。
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2024年7月の記事一覧

下部工検査路のジレンマ

下部工検査路のジレンマ

 標準図通りには進まないよ、となるのが付属物関係の常。補強・補修工事の設計の終盤に、取り付ける場所がなくて悩むなんてことも。
 検査路は一般の方は通ることはないとはいえ、作業をされる方にとっての必要十分なスペースを取る必要があり、とはいえ、いろいろと取り付けられた箇所では、その配置に悩まされます。それぞれ橋での判断もあるので、ある程度、正解の範囲の広さも出てきます。
 道すがら見かけた検査路のうち

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大きな縁端拡幅

大きな縁端拡幅

 縁端拡幅って、もう少しかわいいサイズのものだと言いたいのですが、時として大きくなってしまいます。
 橋軸方向の桁かかり長不足への対策なら、さほど大きくはなりません。橋座の縁を少しばかりと。

 支承取替を行う場合には、下部工ブラケットを設置せず、縁端拡幅と兼用する場合があります。この場合、縁端距離確保の場合と比べて大型化してきます。

 困るのが斜角の影響で縁端拡幅が大きくなる場合です。時として

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ラスボス感 斜角と下部工ブラケット

ラスボス感 斜角と下部工ブラケット

 見かけた橋の写真とともに。
 対応することが大事なのは承知しつつも、大きめな斜角のある橋となると、下部工ブラケットの設計・製作・施工の各段階で涙が出てくるような難易度の高まりとなります。これに既設の縁端拡幅があった場合には、鉄筋のジャングルに涙すら枯れそうです。

 設計計算の内容は置いておくとして、アンカーボルトとベースプレートは直角に、デバイスからの作用力を受け持っていくリブプレートはその方

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諸説あり 中空床版橋 上部工ブラケットのモルタル形状

諸説あり 中空床版橋 上部工ブラケットのモルタル形状

 それぞれに条件があるので一概に標準化できないのが建設業界の常でして、と大上段に書き始めてみました。以下では、ぶらりと出かけた際に見かけた現場の写真とともに、個人的感想レベルの考察をしてみたいと思います。
 さて、大げさではなくても、一度方針を決めてもさらに課題(解決すべき事柄)が出てくるのが設計者の悩みです。今回は中空床版橋に上部工ブラケットを取り付ける場合を事例に書いています。
 中空床版橋の

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シール材寸法の苦悩? 下部工・上部工ブラケット

シール材寸法の苦悩? 下部工・上部工ブラケット

 20mmです。以上。
 そんな感じで決められるはずなのに、いろいろとほかの要素もあるので、ケースバイケースで決まることもあるようです。
 基本的にはベースプレートと既設コンクリート部、あるいは調整モルタル(無収縮モルタル)の間への雨水の侵入防止といった意味合いで必要になります。
 いろいろと見て歩くと、ひとくくりに決定はできないようです。

 一つ目の例は下部工ブラケットではありつつも、台座的に

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メモ 消えた面外座屈の有効座屈長の記載?

メモ 消えた面外座屈の有効座屈長の記載?

 実際に消えたわけではなく、示方書の解説での記載に移行していたというお話。共感できる方は少なく、古いπラーメン(パイラーメン)などを耐震補強する際に、示方書をたどってみたら・・・という場面でしか。
 さて、S48の道路橋示方書Ⅱ 14.6.1 ラーメンの有効座屈長の項では、表中に面内荷重と面外荷重のそれぞれの有効座屈長が示されています。S55の道路橋示方書Ⅱ 13.5.1 ラーメンの有効座屈長の項

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