マガジンのカバー画像

設計のマニアックな話?

7
さすがにマニアックすぎて、ご覧になってもチンプンカンプンだと思います。なお、内容は個人的感想ですので、お仕事の参考にはなさらないでくださいね。
運営しているクリエイター

記事一覧

ラスボス感 斜角と下部工ブラケット

ラスボス感 斜角と下部工ブラケット

 見かけた橋の写真とともに。
 対応することが大事なのは承知しつつも、大きめな斜角のある橋となると、下部工ブラケットの設計・製作・施工の各段階で涙が出てくるような難易度の高まりとなります。これに既設の縁端拡幅があった場合には、鉄筋のジャングルに涙すら枯れそうです。

 設計計算の内容は置いておくとして、アンカーボルトとベースプレートは直角に、デバイスからの作用力を受け持っていくリブプレートはその方

もっとみる
メモ 時の流れと地盤種別

メモ 時の流れと地盤種別

道路橋示方書などでの地盤種別の区分をざっと見ながらメモ

着目点
・地盤種別の区分(数)
・地盤の固有値の算定〜N値の要否

S31,S39 鋼道路橋設計示方書
 地域を3つに、地盤を3つに区分して、それぞれに設計水平震度を設定。数値に幅あり。
 →当時の資料がないと実際に使った数値はわからない

S47 道路橋耐震設計指針・同解説
 1~4種地盤
 地盤別補正係数 1種 0.9, 2種 1.0,

もっとみる
諸説あり 中空床版橋 上部工ブラケットのモルタル形状

諸説あり 中空床版橋 上部工ブラケットのモルタル形状

 それぞれに条件があるので一概に標準化できないのが建設業界の常でして、と大上段に書き始めてみました。以下では、ぶらりと出かけた際に見かけた現場の写真とともに、個人的感想レベルの考察をしてみたいと思います。
 さて、大げさではなくても、一度方針を決めてもさらに課題(解決すべき事柄)が出てくるのが設計者の悩みです。今回は中空床版橋に上部工ブラケットを取り付ける場合を事例に書いています。
 中空床版橋の

もっとみる
シール材寸法の苦悩? 下部工・上部工ブラケット

シール材寸法の苦悩? 下部工・上部工ブラケット

 20mmです。以上。
 そんな感じで決められるはずなのに、いろいろとほかの要素もあるので、ケースバイケースで決まることもあるようです。
 基本的にはベースプレートと既設コンクリート部、あるいは調整モルタル(無収縮モルタル)の間への雨水の侵入防止といった意味合いで必要になります。
 いろいろと見て歩くと、ひとくくりに決定はできないようです。

 一つ目の例は下部工ブラケットではありつつも、台座的に

もっとみる
静岡県 駒場橋 連続曲線コンクリート橋の耐震補強を拝見(県道85号 三ケ日インター線)

静岡県 駒場橋 連続曲線コンクリート橋の耐震補強を拝見(県道85号 三ケ日インター線)

 情報を調べ切れていないのですが、RC橋かな。
 道路の曲線部に差し掛かると、その先の上部工の状態が見えることがあります。そして、ときどき「えっ?」と思うような光景に出会います。駒場橋もその一つで、写真のような下部工ブラケットが目に入ってきました。

 おそらくは横変位拘束構造で、鋼製ブラケットで受け止めるタイプではないかと思います。(水平力分担構造なのか、横変位拘束構造なのか、いささかモヤモヤ状

もっとみる
岐阜県 小森橋の下部工ブラケット 平面 vs 曲面

岐阜県 小森橋の下部工ブラケット 平面 vs 曲面

 橋脚の小判型(分野によってはレーストラック型と呼ぶものの、建設分野では聞かないかな)のものがあり、耐震補強設計となると、「どうやってアンカーボルトを突っ込めばいいんじゃ!」と叫ぶとか、叫ばないとか。
 意匠としても小判型の橋脚はきれいだと思いますが、落橋防止システムの設計となればどのようにデバイスを取り付けるのか?どのように衝突させるのか?は悩むところです。
 小森橋は中央道をまたぐ橋で、中津川

もっとみる
メモ 消えた面外座屈の有効座屈長の記載?

メモ 消えた面外座屈の有効座屈長の記載?

 実際に消えたわけではなく、示方書の解説での記載に移行していたというお話。共感できる方は少なく、古いπラーメン(パイラーメン)などを耐震補強する際に、示方書をたどってみたら・・・という場面でしか。
 さて、S48の道路橋示方書Ⅱ 14.6.1 ラーメンの有効座屈長の項では、表中に面内荷重と面外荷重のそれぞれの有効座屈長が示されています。S55の道路橋示方書Ⅱ 13.5.1 ラーメンの有効座屈長の項

もっとみる