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セカンドキャリアについて考えたこと
長文ファンの皆様おはようございます。
昨日、宇野常寛さんとお話しさせてもらった時に「私って社会から見てどんな人間に見えますか」とご質問しました。この人は鋭いと思う方には大体この質問をするようにしています。
そうすると「為末さんは実はセカンドキャリアの人じゃないですかね」とおっしゃいました。これは今まであまり返ってきたことのない返答で、これについて1日考えていました。
確かに私は25年どっぷり
なぜあいさつをしなければならないのか
長文ファンの皆様おはようございます。
最近「挨拶をなぜしなければならないのか」という論争があり、大変興味深かったので、この問いを「個人の振る舞いは自由であるべきなのに、どうしてあいさつは(ゆるやかに)強制されるのか」と捉えて、考えてみたいと思います。
この類の問いは個人の欲をないものとすると、少なくとも議論には負けません。
私たちが所与の価値観と捉えているものに、「人は生きていたい」「人は幸
「往生際が悪い」と、「粘り強い」は何が違うのか
長文ファンの皆様おはようございます。
「粘り強い」と「往生際が悪い」の違いについてご質問を受けました。この境目は大変曖昧で、ほとんどの使用例では、同じ状況を前向きにいうか後ろ向きに言うかの違いでしかないと思います。うまくいけば粘り強かったと言い、うまくいかなかったら往生際が悪かったと言っているに過ぎない、と言っている。
それを抑えた上で、もし違いに着目するなら、本人が継続する理由に着目すべきだ
コスパがいい人生とはどんな人生か
長文ファンの皆様おはようございます。
「コスパ」という言葉があります。「コスパがいい」はできるだけ少ない労力や時間で、より多くの満足や価値を獲得することだと定義できます。 コスパを追求することでより合理的な人生を生きられるような感じもしますし、実際にそういう側面もあります。
しかし、肝心の「価値」と「満足」を考えてみると、そうことは簡単ではなくなります。なぜならばそれは個人の価値観によって決ま
「自分の胸に聞いてみなさい」という教育の威力
長文ファンの皆様おはようございます。
権力者が組織を掌握し支配下におきたい時に推奨されるのは、無意味な人事を行うことだと言われています。
人事には普通なんらかの基準がありますが、いきなり引き上げられたり、いきなり降格させられると、それを見ている組織内部の人間全員が
「一体何が基準なのか」
と混乱するようになります。
そして、次第に皆が権力者の顔色を窺うようになります。組織自体は弱くなると
AI時代の教育論※随時追加
今事業でAIに関わることをやっています。社内会議用に、改めてAIが本当に社会に混ざり合い始めた時に(すでにそうなっていますが)教育はどう変わるべきかを整理したのですが、興味を持つ方もいるかなと思い、資料を共有したいと思います。
まず前提として私は全くAIの知識がなく、教育も素人であるために、聞き齧った知識からの想像に過ぎないので素人の勝手な予想に基づいていると思ってください。
教育の目的
目
自己肯定感やモチベーションの正体とはなんなのか
長文ファンの皆様おはようございます。
人を育てる機会があると、結局「自己肯定感ではないか」という結論に至ることがよくあります。しかし、そもそもの自己肯定感とは何かを考えてみると実は正体がよくわかりません。
「ありのままの自分を肯定する感覚」と書かれていることが多いですが、肯定には基準が必要で、基準自体は人間が人工的に作っています。人間が存在しなければ、肯定も否定もなくあるがまま、しかありません
抽象度を10段階に分けた時、あなたの思考の範囲はどのあたりにあるのか
長文ファンの皆様おはようございます。
仕事をしている上で人が考える様子を見ていると、個々人で得意な(または好きな)抽象度レベルがあると感じます。例えば抽象度を10段階として数字が大きければ抽象度が高いとすれば、この人は2-4、この人は7-9というようにです。
抽象度1は問題がかなりはっきりしている段階です。学校の授業は解があるという点で抽象度は1-2あたりかなと思います。
抽象度が上がってく