バージョンアップした灰色の男たち
中学生の頃、
ミヒャエルエンデの「モモ」を読んでからというもの、
時間に追われると
あ!灰色の男たちが来ている!と思うようになった
大人になって、
時間に追われるのがイヤなので、
仕事にしろプライベートにしろ、時間で動くようになった。
計画的でシステマティックな部分は、
ルーチンの仕事では有利であったりするけれども、
東京での失敗でもあったように、
時間やお金を優先すると、
せっかくの経験や機会をのがしてしまうこともある。
まさに、
わたしはバージョンアップした灰色の男たちに
まんまと使われていたように思う。
なので、
「計画的にいかなくても、無駄も味わう」を
最近の課題において日々を過ごしていた先週の休日のお話。
その日はひさびさに予定がなく、
いつものように自分に「どこ行く?どこ行く?」と話しかけ、
インスピレーションで浮かんだハーバーランドに行くことにした。
たまに行くハーバーランド。
お決まりは、まずレンガ倉庫沿いの岸壁を
海を見ながら散歩し、
(昨年、ここでライブ前の大橋トリオさんとすれ違った、、、)
商業施設を見てまわる、というお決まりのルート。
が、時間重視なわたしも、
睡魔に勝てなくて、
その日ついお昼寝をしてしまい、出発時間が遅くなった。
さらに三宮で買い物があったため、
神戸に行く時間が無駄に思えてきた。
神戸寄ったら帰りの時間が遅くなるし、
ええかな、やっぱり、
どうせ、大橋トリオとすれ違った岸壁歩いて、
ああ、ここですれ違ったなぁ、
チキンなわたしは何も言えなかったなぁ、と、
戻っては来ない時間に後悔するだけでしょ。
無駄、やん。
やめよ、時間あるまたこんどに。
と、最初の予定を変更するつもりで電車に乗った。
しかし、胸がざわつく。
予定を変更してはいけない気がする。
そんな葛藤がありながら、結局わたしは飛び出すように、
ハーバーランドの最寄り駅でおりた。
えっか、えっか。
まあ無駄もえっか。散歩するだけのことだけど。
そうつぶやきながら、いつものコースをぷらぷらと散歩した。
もちろん、
岸壁に大橋トリオさんはいない。
その後、モザイクを歩き、チョコレートを買い、
いつもの本屋に行き、いつも通り、いつもの順路でパトロールをする。
途中、ブワッと、視界に呼び込んできた書籍があった。
いや、ほんまにブワッっと!
という表現がぴったりなのだ。
手にとってみると、
今、自分に必要な情報が書かれている気がした。
実は数か月前から、
からだの一部が調子悪く、でも、病院行くほどでも
人に相談するほどのことでもなく、
あれこれ独自でためしては、
一進一退な感じで、最近はまたぶり返して、と不快な感じが続いていた。
その不快感を、
この本での手法は解決してくれる気(直感)がして、
すぐにマークスアンドウエブで
ローズのエッセンシャルオイルを購入。
正直、半信半疑だったけれど、
なんと1回で、数か月持っていた不快感が消え、
一週間後の現在も、症状はなく快適そのもの!
わたしはまた危うく、
時間を惜しんで、
最初行こうとしたハーバーランドをはしょろうとした。
あのときのわたしは、
「計画的にいかなくても、無駄を味わう」
という課題を、このことに結び付けていなかった。
今回、また時間を惜しんで、
ハーバーをはしょってたら、今も体の不快感を味わっていたよなぁと思う。
灰色の男たちよ、
わたしは今回君たちに勝ったのではないか、
と、にんやり笑っていた一週間後。
細い路地を自転車で走っていたら、
宅配のバンが止まっていて、進むことができない。
なんなん、なんなん、
もうちょっと左に寄せたらギリギリ通れたのに、
この配慮のない止め方はなんなん。
いや、待てよ。
待つのがわたしの課題だ。待とうじゃないか。
また灰色の男たちが来るよ。
待とう、
1分、2分、3分、、、、
無理や!
無理や!
わたしは無理くり通り抜けを決行してスレスレ通れる幅を進んでいたら、
宅配業者のお兄さん、出てきて、
すみません、と言うかと思いきや、
一瞥で終わった。
なんなん!?と思ったけど、
多分わたしが、すごい目(般若)でお兄さん見てたと思う笑
あともう少し待ってたら、
お互い気持ちよく「すみません!」「いいえ!」という、
やり取りがなされたかもしれない。
わたしは自転車を走らせながら、
車にキズをつけなかっただけでも感謝やなぁとつぶやき、
せっかちにはたまらない、
課題というか修行やと、苦笑いしたのだった。
まだまだ背後には、灰色の男たちが控えている。
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