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【ロッテ/成績】Monthly Marines 2024 ~March and April~


1. 3・4月のチーム成績

3,4月のチーム勝敗数は11勝14敗1分け5つの借金を背負ってしまい、リーグ順位も4位と低迷。
1位ともすでに7.5ゲームの差が開いてしまう苦しいスタートでした。

QS率にはHQSも含まれています。

投手チーム防御率3点ちょうどに近い数字をマークしているものの、リーグで見れば平均以下。
とは言っても、圧倒的な投高打抵リーグであったことが影響してリーグ内での順位が下がっているだけなので、投手陣全体でみれば特に問題視することはないでしょう。
これは、先発陣にも同様の事が言えそうです。

問題はリリーフ陣です。
のちほど各選手についても触れますが、上位球団と比べると圧倒的に低迷し苦しんでいるのは無視できません。
この辺はファームトレード外国人で供給したいところです。

野手は対照的にチーム打率2位
にもかかわらず得点数リーグ5位というのは、一般的にはそれだけ打線が各駅停車になっている、つまるところ長打がなかなか出ていないということを表しています。
しかし、詳細データを見てみると長打率はリーグ2位の成績を残しています。対して、出塁率リーグ5位です。
といったわけで、3・4月は「長打は出るけどランナーがいない」という状態に陥っていたことが分かります。
理由は明白で、昨季の高出塁率をマークしていた藤岡が離脱していた時期があったことでしょう。
この点は復帰すれば次第に改善されていくと見てよさそうです。

2. 選手別月間成績

① 投手

先発陣は盤石ぶりが際立っています。
種市こそ計算外のKOが多かったものの、朗希小島の左右エースの安定感はすさまじく、西野もローテ投手として考えれば及第点以上の成績を残しました。
その中でも特に素晴らしいのがメルセデスの存在で、4試合で勝ちこそ1度もつかなかったものの、12球団で見てもトップクラスの成績を収めています。
今年のメルセデスは、ここ2年と比較して見ても約1㎞ほど平均的な球速が向上しており、それに付随して変化球(カーブを除く)の平均的な球速も向上しています。
これが相乗効果となり、これまでのシーズンをはるかに超える奪三振率と被打率を記録しています。
また、唐川が谷間先発として好投を見せたことも今後を考えればよい材料だと言えます。
やはり、今年も先発不足になりそうなのでね…

しかし、ブルペン陣はそうもいきません。
昨年、ブルペンの左右エースとして起用された西村坂本は共に不調に陥ってしまい、新外国人のコルデロフェルナンデスは共に行方不明(フェルナンデスは手術を断行)、期待のリリーフエースである横山もコマンドで苦戦中。
ついには守護神である益田の堤防までも決壊してしまい、全体の立て直しが急務となってしまいました。

その中で鈴木の台頭が大きく、4月の登板時は1度も自責をつけることはなく見事リリーフエースとして成長。
また、国吉が与四球率こそいまいちではあるもののリリーフの一角として復活していたり、岩下が術後にも関わらずハイパフォーマンスを維持してたり、澤田が今シーズンもしっかりと投げられている点は良い部分です。

② 野手

数字は左から打率/出塁率/長打率

野手で想定外だったのが三塁手が軒並み不調に陥っていることで、上記の通り中村奨吾はレギュラーとしては物足りない数字に終わってしまい、安田は4月早々に怪我離脱とポジションとして苦しみました。

また外野手も全体で見れば打力不足に感じることも多く、今季から外野専念となっている山口はもちろんのこと、先発出場が減少傾向にある荻野も3・4月は打力では苦しみ、も昨年の成績を考えると本人比で物足りない成績です。だからといって代わりの外野手はおらず、層の薄さが露呈する結果となりました。

ただ、佐藤友杉がレギュラー格として台頭したことはチームとしても非常に助かる材料。
ともに大学時代に首位打者を獲得したことのあるコンタクトヒッターでしたが、今季はそれぞれの打棒をプロの舞台に適応させています。
遊撃藤岡のコンバート,捕手は昨年の田村の不振もあり絶対的なレギュラーが不在であるだけに、2人の台頭は数字以上の貢献をみせました。

また、長打力という観点から見ればソトポランコの両外国人の躍動は欠かせませんでした。
ソトは年齢、ポランコは昨年の3・4月の不振などの面で不安視をする声もありましたが、結果的に見ればソトは一時16試合連続安打を記録し、ポランコもチーム最多となる月間5本のホームランを放つなど2人ともチームの主軸として機能しています。

3. 月間タイトルホルダー

投手は主要先発陣の安定感が光る月でした。
本来であればメルセデスにも勝ちがついていたはずですが、そこらへんはご愛敬。
リリーフでは、澤村が1度に複数失点を喫したことで防御率こそ悪いものの勝ち試合でフル回転し、台頭した鈴木を含めてなんとか持ちこたえたという印象です。
ただセーブのコンテンツを見ればわかりますが、守護神の固定に苦しんだことで計4投手にセーブがついており、この点は来月あたりまでにどうにかしたいところです。

野手はこれまでと同様に外国人への依存度が高い結果となっていますが、日本人選手では山口が2部門でランクイン。3・4月は本人比で不調に陥っていましたが、それでもチームの主軸選手として欠かせない選手へとなりつつあります。
正直、日本人野手で不調時の彼を超える長打力を発揮できている選手がいないことこそが本当の意味での問題ですが、ひとまずはここでは考えないことにしましょう…。

4. 月間2軍成績

① 投手

投手では、とにかく計算外の投手が多い月でした。
先発では、復活が期待される二木や1軍定着が望まれる中森が大乱調に陥ってしまい、リリーフではコルデロフェルナンデスの両外国人や昨年の左のリリーフエースである坂本が苦しみました。
またスウィングマンとして期待したい廣畑大谷二保も不振に陥ってしまい、2軍運用はもちろんのこと1軍供給という面でも苦しい投手陣でした。

ただ一概に悪いだけではなく、ベテランの美馬唐川は抜群の安定感を見せ、新外国人であるダイクストラや今季1軍初先発が期待される田中(晴)も2軍ローテには欠かせない存在になりました。
またリリーフ陣も、1軍経験の多い東妻岩下は安定した投球を披露し、1軍定着を狙う八木高野もいいものを見せていました。

何よりも石川歩が投げ始めれていることがうれしいですね。
これに尽きる、、、

② 野手

野手では、高卒1年目の寺地大卒1年目の上田といった両ルーキーが共にプロの舞台で多くの出場を果たし、その中でルーキーとは思えない適応力を見せました。
特に上田の適応力はすさまじく、単純な安打を放つ能力だけでなく長打を放つ能力でもチームトップクラスの成績を残しており、今後が非常に楽しみにな選手です。
また池田山本も昨年に引き続き、それぞれの持ち味を生かしてアピールを続けていることも好材料でしょう。

ただ、本来は1軍外野手(主に中堅手)として起用をしたい高部愛斗平沢が序盤から2軍で苦しんでいる点は若干気がかりです。
特に、1軍外野手は荻野角中のフルイニング出場を見込めないだけに火力の面で苦しいものがあります。
現状の中堅手はがいることで何とか回っていますが、彼もだんだんとベテランの域に差し掛かっているだけに、なるべく早く1軍戦力として復活を果たして欲しいところです。

5. Pick Up Marines2024 ~March and April~

背番号:00 池田 来翔( 24歳 / 右内野手 / 国士館大 )

https://pacificleague.com/img/player/2022/playing_kv/marines/2022006.jpgより

今月は大卒3年目のシーズンを迎える池田来翔内野手。
昨季は1年目よりもはるかに多くの試合に出場し、5月にはプロ初本塁打を含む月間.373を残しましたが、同月30日の巨人戦で右手に死球を浴びてしまい以降は思うような成績を残すことが出来ませんでした。

そんな今季は、昨季二塁手のレギュラーであった中村奨吾が三塁へコンバートとなったことでチャンスが到来します。
これにより藤岡が二塁へ本格コンバートとなりましたが、彼が怪我離脱の多い選手であることを考えるとガッチリとしたレギュラーが決まりきったわけではありません。

しかし迎えた今季の開幕は2軍スタート、とはいいつつも3-4月の月間長打率・OPSは月間50打席以上を消化した選手の中ではチームトップの成績を残し、中でもLSO(長打率ー打率)は驚異の.239を記録しています。つまりそれだけチーム内でも“長打”という面で優れているということです。
おおよそ同年代で、同じ二塁を争う小川が俊足・好打・堅守で1軍入りを果たしているだけに、圧倒的な打力を見せつけることで定位置取りを果たすことに期待がかかっています。



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