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「やまと言葉」から考えるみる。

おはようございます。

今日から次男は修学旅行。
行くのを嫌がっていたけど、
もう言いたいことを言い切ったのか、
当日は何も言わずに出発。
楽しみより不安の方が大きかったのかも。
楽しんで、無事に帰ってきてくれるといいです。

今日は、本の紹介。
「やまと言葉で哲学する」 竹内 整一

「みずから」と「おのずから」のあわいで起こるさまざまな出来事。
やまと言葉の成り立ちから、言葉の使われ方、
やまと言葉からさらに広げて、
日常を見直して、考えてみる。

言葉から広がる世界がおもしろい。
印象に残ったところをいくつか。

「しあわせ」という言葉。

・・・もともとは「為合わす・仕合わす」という言葉からきたものである。・・・本来は「みずから」の努力によって「うまく合うようにする」という意味であった。しかし、やがてそれが「しあわせ」という名詞として使われるようになると、「めぐりあわせること、運、なりゆき、いきさつ」という意味合いの言葉になってくる。・・・「しあわせ」とは、われわれ自身の「為合わす」努力を基本にしながらも、同時に、それを越えた働きを祈り、待つというところに招来される事態だということである。・・・

やまと言葉で哲学する:めでたい(いわう・しあわせ)

「おのずから」と「みずから」あわいで、
もがきながらも、
ふと、しあわせだと感じる瞬間、
大切にしたい。

「信ずる」という言葉。

・・・疑いやためらいも丸ごとひっくるめて、いわば賭けるようにすべて預けることが「信ずる」ということなのである。

清沢満之は「信ずる」ことは当てにすることではないと言っている。
当てにする心は、まだ預けきっていない心をとどめている。だから、思いどおりに行かなかったとき、裏切られたと思うのだ、と。それは「信じて」いなかっただけのこと、たんに当てにしていただけのことだ、というのである。「信じた」ら、裏切られることはないということである・・・

やまと言葉で哲学する:しんずる

軽い気持ちで、
「わたしを信じてください」
「あなたを信じる」って人に言えないと思ってしまった。
信じているつもりで裏切られたら、
裏切られたと思ってしまうし、
相手に心を預けるって、
なかなかむずかしい。

「やさしさ」について。

・・・内に秘めた思いを、ひかえめに、わざとらしくなく表すことのできる心のあり方のことである。

やまと言葉で哲学する:やさしい

その時に気づかなくても、
あとから、やさしさに気づくこともある。
さりげないやさしさ、
ぐっとくる。


色々書きたいところですが、
最後に「すむ」について。

「澄む」
『浮遊物が全体として沈んで静止し、気体や液体が透明になる。』

「済む」
『浮遊物が沈着・静止するように、いろいろな問題が片づき収まる』

「住む」
『あちこち動きまわるものが、一つの所に落ち着き、定着する意』

・・・水はよどまず流れ行く。そうしてずっと流れ続けているからこそ、澄みわたっているのだ、と。人間も同じである、と。いかにつらく悲しいことがあろうとも、この世にあるものは、川が流れるように、風が吹くように、鳥や虫が鳴くように、「みずから」の思いのたけを「おのずから」の働きに響き合わせ、刻み合わすことにおいて、いずれついには、濁りや曇りが取り除かれ、静かに落ち着き収束しうるものなのだと、つまり、「澄み」「済んで」、この宇宙の一隅に十全に「住み」うるものなのだ、・・・・

やまと言葉で哲学する:すむ

川の流れに逆らいたくなったり、
じたばたしたくなる時はある。
でも濁ったままでは、
まわりが見えない。

その時、自分が一番だと思えること、
心惹かれるもの、
いくつもの選択を重ねて、
流れに身を任せれば、
自分にとって心地よいところへ流れつくことができるのかな。

色々と考えてしまいました。


今日はこのへんで。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。


昨日のおやつ。
揚げせん・あずきクッキー・オートミールクッキー


今日もよい一日を。





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