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エッセイ 黒歴史と思い出の隙間収納

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2023年10月の記事一覧

方向音痴の末路【エッセイ】

方向音痴の末路【エッセイ】

はじめまして。アイチャイムです。
特技は方向音痴です。

わたくしよりすごい方向音痴の方がいたらお目にかかりたいです。
なんなら対決しましょう。

まず出発して数メートル進んでから店に入ります。
店を一周します。
同じドアから出ます。
はい、もうどっちから来たかわかりません。
1分でわたくしの勝ちです。

初めて行く場所へグーグルマップを見ながら歩いた結果、
画面内で現在地が目的地にぴったりと重な

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輝ける方向音痴【エッセイ】

輝ける方向音痴【エッセイ】

こんにちは、アイチャイムです。
特技は方向音痴です。

そんじょそこらの方向音痴とは格が違うわたくしですが
実はもうひとつ強力な特技があるのです。

知らない人に道をきかれることです。

よりにもよってなぜわたくしに、なのか。
さっぱりわかりませんが、
やたらと道をきかれたり時間を尋ねられたりします。

まわりにたくさん人がいるのに、わたくしだけを目がけて来られるかたが多いです。
何か目に見えない

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恋の忘れ物・ざんねん編  【エッセイ】  

恋の忘れ物・ざんねん編  【エッセイ】  

ある日、別れたばかりの恋人から電話がかかってきて
「忘れてったでしょう」
と切り出されました。
大喧嘩したわけではありません。
ただ互いに別れる利点しかみつからなくなったため粛々と相手の部屋から自分の持ち物を回収してきたばかりでした。

穏やかな別れだったとはいえ声を聞くと口の中がにがしょっぱいくらいにはダメージが残っていたので
めんどくさい話だったらどうしようと身構えました。

「茶こし」
「は

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地獄からのシャケ弁【エッセイ】

地獄からのシャケ弁【エッセイ】

昔とある遊園地でバイトしていたときのことです。
メルヘントレイン(仮名)という乗り物がありました。
その遊園地で最古の乗り物だと言われるだけあってデザインもレトロを通りこしてシュールさが漂っていました。

遊園地は非日常を演出するものですから、ある程度は常軌を逸しているのが正しい姿かもしれませんが
メルヘントレインの周りに配置されたまつげの長いオレンジ色の猿やら紫の眼のピエロなどは
得体のしれない

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