子どもたちの本棚を見て感じること

Hallo! ドイツで子どもたちに日本文化と継承語を繋ぐ日本語教師Takakoです。

日本語で会話している間、言いたいことがある子どもが、単語がわからなくて会話が終わってしまう・・・そんな経験はありませんか?そんな時、どんな声掛けをしていますか?

語彙を増やすための工夫をみなさんはどのようにしていますか。

1.会話が止まってしまった時

以前は子どもがいたたまれなくなり、「○○じゃない?」「△△のこと?」「○△?」と、思いつく限りのヒントを言っていました。
会話が止まってしまうことが、私自身怖かったのだと思います。
でも、ある時気づいたのです。
子どもは、私がヒントをあげてしまうことで、かえって「急がなくてはいけない」と感じてしまうんだと。
ヒントをあげても出てこなかったときは、本人のイライラはマックスになり、会話が本当に終わってしまいます。

そうせずに、しばらく黙って様子を見守ってあげてください。
「あれは、どういう名前だったかな?」と、なにかヒントを求めてきます。もし、子どもからのヒントがあなたにどうしても伝わらないときは、「それはドイツ語でなに?」と、尋ねてみましょう。
そして、最後に二人で復唱すること。
ああ、あれは日本語では○○、ドイツ語では△△だね。
会話が途中で流れてしまうよりも、よほどいい結果に結びつくでしょう。

2.語彙を増やすための工夫

あるとき懸賞で「おでかけ図鑑」という手にもって移動できるサイズの図鑑が当たりました。
そこには、草木や動物、天候、電車、飛行機など、様々なことが書かれていました。それをきっかけに息子は、図鑑が大好きになりました。手に持てるサイズだったことが嬉しかったんだと思います。
旅先で、初めて見る海の生き物を調べてみたり、セミの孵化の様子を図鑑と見比べながら観察したり、とにかくどこへ行くのにも一緒に持ち歩いていました。
文字が読めなくても、カラフルな写真がたくさん載っている日本の図鑑は、とても貴重な日本語教材です。興味のあるものは、絶対知りたい!という性分ですから、必ず読める人のところに質問にやってきます。 
これはなんて読むの?
ここには、なにを書いているの?
知りたい!が、日本語を学ぶきっかけにもなりますよ。

昆虫図鑑、植物図鑑、海の生き物図鑑、鳥の図鑑・・・あげればきりがありません。息子の部屋の本棚には、いまでもあの時買い揃えた日本語の図鑑がずらっと並んでいます。
余談ですが、美しい日本の図鑑は、ドイツの子どもにも人気なんですよ!
文字は読めなくても、あんなに美しくて豊富な写真を見たら、子どもたちは強く心を惹かれます。タブレットや携帯電話の写真はもちろん便利ではありますが、図鑑をめくることもとても楽しいことです。
ページをめくる、ドキドキワクワクもどうかお子さんに伝えて上げてください!

Liebe Grüße! Takako

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