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<ダイバーシティ>多様性が求められる現代に隠れる【SOGI(ソジ)ハラスメント】とは?

 相手に対して、言葉や行動などで嫌がらせを行うことを「ハラスメント」と言います。
 労働施策総合推進法(パワハラ防止法)の改正によって職場でのパワーハラ スメント対策が法制化され、大企業は2020年6月から、中小企業は2022年4月から、パ ワーハラスメントの防止対策を講ずることが義務づけられました。
 「パワーハラスメント」の中には、性的指向や性自認に関するハラスメント【SOGI ハラ】や、本人の性的指向や性自認等を本人の同意なく第三者に暴露する【アウティング】 も含まれることになりました。

SOGIとは?


 SOGIとは、性的指向【SO(Sexual Orientation)】と性自認 【GI(Gender Identity) 】の頭文字をとった総称です。
 性的指向とは、自分の恋愛や性愛の感情がどの性別に向くか、 向かないのか、好きになる相手の性を指します。
 性自認とは、自分自身を男性と認識するか、 女性と認識するか、あるいはどちらともはっきり決められない、 どちらでもないなど、どのように認識しているか、いわゆる「心の性」と呼ばれるものです。

SOGIハラスメントとは?

 性的指向や性自認に関連した、差別的な言動や嘲笑、いじめや暴力などの精神的・肉体的な嫌がらせを行うことです。
 または、望まない性別での学校生活・職場での強制異動、採用拒否や解雇など、差別を受けて社会生活上の不利益が生じること、それらのハラスメントや出来事全般を表すのが、SOGIハラスメントです。
 一つの事例です。
 「私は男性が好きな男性です。友人と食事に行ったとき、体つきが男性で服装は女性らしい格好をしたお客さんがいました。それを見た友人が「あの人絶対ゲイだよ。気持ち悪い」と話しいた。友達にとっては、遠い他人に言った言葉が、自分にとっては目の前で自分のことを『気持ち悪い』と言われた気持ちになった」
 周囲は隣に当事者がいるとは思わず、こういったことを茶化したり、笑いのネタにしたりということが日常的に行われているのです。

SOGIハラかも?無意識にハラスメントをしないためには?

 “女性は、男性はこうあるべき”という、一定の固定概念が大人になるまでに社会や学校、家庭から何気なく感じ取り、伝えられてきました。そこから外れる人たちは、自分たちとは違う「変わっている人」という価値観がまだまだ当たり前である現代社会。
 ひとくくりにはできないSOGIハラスメント。セクシュアルマイノリティーの人たちだけの問題ではなく、すべての人に通じる問題だと認識することが、最初の一歩になるのではないでしょうか。
 この問題を解決していくには、自分の中だけの判断基準で物事を決めつけないために、まずは「相手を知り、認め、尊重する」この心を持つことが最善の解決策だと考えます。

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