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フローレンス・ナイチンゲール看護婦誓詞

学生の頃に使っていたテキストに載っていました。医学の父と呼ばれるヒポクラテスが医師のあるべき姿について医学生に与えた「ヒポクラテス誓詞」にならって1893年にアメリカの看護教師リストラ・グレッターが編纂したものです。


 われはここに集いたる人々の前に我が生涯を清く過ごし、わが任務(つとめ)を忠実に尽くさんことを厳かに神に誓わん。

 われはすべて毒あるもの、害あるものを断ち、悪しき薬を用いることなく、また知りつつこれをすすめざるべし。

 われはわが力の限りわが任務の標準(しるし)を高くせんことを努むべし。

 わが任務にあたりて、取り扱える人々の私事の全て、わが知り得たる一家の内事の全て、われは人に漏らさざるべし。

 われは心より医師を助け、わが手に託されたる人々の幸のために身を捧げん。


クリミア戦争で傷ついた戦士の死亡率を半年間で42.7%から2.2%に引き下げたナイチンゲール。彼女は、人間の体には自然の治癒力があり、看護の仕事は、この自然治癒力が働くのに最も良い状態にすることであると考えました。

彼女が示す看護の定義は、その後の看護界の変化にもかかわらず、世界のナースたちに引き継がれ、時代と国を超えて、看護の原理として広く認識され、また実践に移されています。


☆出典☆
『最新看護学©』第2版 2003.3 東山書房



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