白井邦彦

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徴兵対象年齢2年前のウクライナ青年の言葉「強制的に戦闘に駆り出されて死んだら国の奴隷として死ぬこと」をどう理解するか?

<キャンパる>ウクライナ侵攻2年半 長期戦に募るいらだち、若者の心の傷深く(毎日新聞) - Yahoo!ニュース(9/4) この記事にある2年後には徴兵年齢に達するウクライナ青年の言葉です。 「2年後、まだ戦争が続いていたら軍に徴兵されて死んでいるかもしれない。正直戦争なんて行きたくない。僕は人を殺したくない。以前、ゼレンスキー大統領が『奴隷として生きることよりも、自由のために戦うことを選ぶ』と言っていたことを覚えている。こうやって戦争を美化するのは良くないと思う。だって、強

    • ロシアウクライナ戦争開戦2年半、ゼレンスキー政権は徹底抗戦だが、市民に疲労感、領土割譲論も、野口和彦先生の最新ブログ紹介

      お詫びとお願い 前回野口先生の論考紹介にあたって題名を「核時代において『和平』は『正義』より優先されなければならない」とすべきところを『正義』のあとの「より」を抜かして書いてしまいました。深くおわび申し上げるとともにご訂正を願い申しいたします。 今日でロシア軍がウクライナへ侵略開始から2年半となります。ロシア政権による国際法違反の侵略であり、ロシア政権を改めて強く非難するとともに、占領した領土からのロシア軍の撤兵を強く主張します。 ゼレンスキー氏、徹底抗戦に決意 市民に疲労

      • 野口和彦先生論考「核時代において『和平』は『正義』優先されなければならない」紹介

        少し前のものですが、野口和彦先生の論考です。 核時代において「和平」は「正義」より優先されなければならない - 野口和彦(県女)のブログへようこそ (goo.ne.jp)(24年6月6日)   野口先生と私とは見解を異にする点が少なくありませんが、ロシア・ウクライナ戦争の分析とその主張についてはほぼ全てといっていいほど私は野口先生の見解に同意します。野口先生は国際政治の専門家ですから、その面から冷静の分析の結果で学問的価値の高いもの、と私は認識しています。不思議なのは護憲リベ

        • ウクライナのロシア領への越境攻撃での死者数は?「一瞬破滅的な核戦争に近づいた」のかもしれない!

          ウクライナがロシア領に越境攻撃を続けています。私たちが目にする報道は、「ウクライナ、ロシアの○○集落掌握」といったウクライナ軍の成果です。一方この過程で戦場でどれだけの死者が生じたかは(特にウクライナ側の死者数については)一切報じられていません。戦争は兵器だけでやっているわけではありません。そこには兵士がいて、戦闘の過程で尊い命が必ず失われています。「ウクライナ軍がロシアへ越境攻撃、○○集落掌握、その過程でロシア側○○名ウクライナ側○○名の死者」と日々報道されたら、私たちはそ

        徴兵対象年齢2年前のウクライナ青年の言葉「強制的に戦闘に駆り出されて死んだら国の奴隷として死ぬこと」をどう理解するか?

        • ロシアウクライナ戦争開戦2年半、ゼレンスキー政権は徹底抗戦だが、市民に疲労感、領土割譲論も、野口和彦先生の最新ブログ紹介

        • 野口和彦先生論考「核時代において『和平』は『正義』優先されなければならない」紹介

        • ウクライナのロシア領への越境攻撃での死者数は?「一瞬破滅的な核戦争に近づいた」のかもしれない!

          即時停戦を「ウクライナの主権者が決めること」との批判についてーウクライナの政治体制、ウクライナ主権者の生きる権利-

          一日遅れてしまいましたが、昨日9日は長崎に原爆問うかされた日。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、いまなお病床にある方々の回復を心から願っております。  イスラエル不招待で西側主要諸国の大使は不参加。私は式典にはすべての国の代表、とりわけ現在侵略行為と核威嚇を行っている国、核保有国、そして何よりも原爆投下して今なおそれを正当化し謝罪のない米国代表は招待すべき、と考えます。ただし西側主要国のイスラエル不招待でボイコットは酷い、というか、ある意味それらの政権の考える「平

          即時停戦を「ウクライナの主権者が決めること」との批判についてーウクライナの政治体制、ウクライナ主権者の生きる権利-

          即時停戦を!「ウクライナの主権者が判断すべき」との批判についてー戦闘継続の場合部外者ではいられない私たちの主体的判断-

          本日8/6は世界で最初に原爆が広島に投下された日です。犠牲になりお亡くなりなられた数多くの方々のご冥福をお祈りするとともに、今なお病床にある方々の回復を心から願っております。  ただ今年の広島の平和記念式典については大きなわだかまりをもちました。ロシア・ベラルーシ代表は排除、イスラエル代表は招待、しかしパレスチナ代表は招待しないということからです。これでは「広島が考える平和とは、結局米国を中心とする『西側陣営』の価値基準に持ちづく平和、核廃絶という言葉も『西側陣営の価値基準』

          即時停戦を!「ウクライナの主権者が判断すべき」との批判についてー戦闘継続の場合部外者ではいられない私たちの主体的判断-

          即時停戦を!徹底抗戦の結果イスラエルへの加担でもいいのか?

          東大准教授が「news23」で「反五輪」「五輪ボイコット」を明言「一番理由にしてるのが…」(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース(7/31) 「東京大学准教授の斎藤幸平氏が29日、TBS系「news23」にコメンテーターとして出演。「反五輪」であることを明言した。 パリ五輪での日本人選手の活躍などを伝える中で、メインキャスター小川彩佳から五輪について聞かれた斎藤氏は「いやあ、全然見てないですね。私、反五輪で、(見るのを)“ボイコット”してるんですけど」と答えた。  小川か

          即時停戦を!徹底抗戦の結果イスラエルへの加担でもいいのか?

          「ウクライナはイスラエルの傭兵か?」青山弘之先生の問いかけから

           ロシア政権によるウクライナ侵略は明白な国際法違反、さらにその過程で生じているロシア軍による蛮行は許すことはできず強い怒りを感じるとともに、強く非難します。私は明確にこの立場に立ちます。  ただしでは侵略されたウクライナ、というかマイダン政変以降のウクライナ政権、とりわけゼレンスキー政権についてはその政策から私は決して支持することはできません。もちろんその政権が支持できないような政策を行っているからといって、その国への侵略が免責されるものではありません。その点からロシア政権の

          「ウクライナはイスラエルの傭兵か?」青山弘之先生の問いかけから

          国家の自衛権と個々人の生きる権利はどちらが優先するのか、戦争の真の対立軸は何か?

          ロシア政権によるウクライナ侵略は明白な国際法違反であり許容できない、さらにロシア軍による数々の非人道的な行為(挙げればきりがないほど多い)については言語同断であり強く非難する。私はそうした立場にたちます。同時に侵略された側には自衛権がありその自衛権行使の範囲内であれば武力行使も許容される。以下はそのうえでの議論であることを最初に述べておきます(ロシア・ウクライナ戦争に関しては「なぜか」それ以上を論じると、「親ロ」「ロシア政権の侵略容認論」とのレッテルが貼られるので、この点は最

          国家の自衛権と個々人の生きる権利はどちらが優先するのか、戦争の真の対立軸は何か?

          米、イスラエルへ爆弾供与再開、ICCは今だイスラエル首相へ逮捕状発布せず、イスラエルのオリンピック参加は問題にならない、なぜ?

          米政府、イスラエルへの500ポンド爆弾の輸送再開へ=米高官 (msn.com)(7/10)  米政府は侵略と虐殺を繰り返すイスラエルに対して、限定付きとはいえ爆弾供与を再開します。 「ロシア政権による侵略は許されない、それに対して自衛権を行使するウクライナへはそのために武器を供与する」なら、なぜ同時に侵略虐殺を長く続けるイスラエル(イスラエルの侵略虐殺行為は今回のガザだけではありません、ロシア政権によるウクライナ侵略のずっと前から続いています)に対し軍事支援をするのでしょうか

          米、イスラエルへ爆弾供与再開、ICCは今だイスラエル首相へ逮捕状発布せず、イスラエルのオリンピック参加は問題にならない、なぜ?

          一部「護憲リベラル層」への不信-小泉悠氏、ICC礼賛、米欧の価値基準に立脚しているのではないか?-

          ウクライナで即時停戦には「反対」 軍事研究家・小泉悠氏「ロシアに主権奪取を諦めさせなくては」 (msn.com)(6/25、東京新聞) 「ウクライナへの直接の軍事支援について、国民的な議論だけでもしてみてもいいのではないか」と話した。(同記事より直接引用)   即時停戦反対、軍事支援促進の小泉氏ですが、ついには「ウクライナへ日本も軍事支援を」と主張し始めています。即時停戦反対・米欧の軍事支援支持から当然行き着くところと思います。昨年の『世界』10月号では、結論として「日米軍事

          一部「護憲リベラル層」への不信-小泉悠氏、ICC礼賛、米欧の価値基準に立脚しているのではないか?-

          バイデン氏「ガザ、大量虐殺ではない」、ICCのネタ二エフ氏への逮捕状を強く非難、ロシア政権のウクライナ侵略・プーチン氏とどこが違うのか?

          バイデン大統領 イスラエルの行為「ジェノサイドではない」ICC逮捕状請求を非難 (msn.com)(5/21) 「アメリカのバイデン大統領は、イスラエルがガザ地区で行っていることは「ジェノサイド」(=大量虐殺)ではないと述べ、イスラエル指導部への逮捕状請求を非難しました。」(同記事より直接引用) バイデン氏によれば、イスラエルがガザで行っていることは「大量虐殺ではない」とのことです。ロシア政権によるウクライナ侵略、その過程で生じたブチャなどでの虐殺をあれほど非難しながらこの

          バイデン氏「ガザ、大量虐殺ではない」、ICCのネタ二エフ氏への逮捕状を強く非難、ロシア政権のウクライナ侵略・プーチン氏とどこが違うのか?

          米、ICCのイスラエル捜査不支持、プーチン氏とネタ二ヤフ氏はどこが違うのか?ICC所長の赤根氏の判断は?

          米、ICCのイスラエル捜査支持せず:時事ドットコム (jiji.com)(4/30) 「ワシントンAFP=時事】米政府は29日、パレスチナ自治区ガザ地区でのイスラエル軍の行動に関する国際刑事裁判所(ICC)の捜査を支持しない立場を明確にした。ICCが近くイスラエル政府関係者に逮捕状を発付する可能性があるとして、同国内では懸念が強まっていると伝えられている。(写真は、米ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官)イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は28日、ジョー・バイデ

          米、ICCのイスラエル捜査不支持、プーチン氏とネタ二ヤフ氏はどこが違うのか?ICC所長の赤根氏の判断は?

          背後にある価値基準を直視し判断をー「イスラエル軍事支援が含まれたウクライナ軍事支援予算案」可決、8・6式典、ロシアは招待しないがイスラエルは招待

          米上院も可決 ウクライナやイスラエル軍事支援の予算案が成立へ (msn.com)(4/24) 「アメリカ連邦議会の上院は23日、ウクライナやイスラエル、台湾への軍事支援を含む総額953億4000万ドル約(約14兆7000億円)規模の予算案を79対18の、超党派の賛成多数で可決した。ジョー・バイデン大統領が24日にも署名し、成立する。」(同記事より直接引用) 米議会は、ウクライナへの軍事支援の予算案を可決しました。この件では肯定的な報道がなされていますが、上記の記事にもあるよう

          背後にある価値基準を直視し判断をー「イスラエル軍事支援が含まれたウクライナ軍事支援予算案」可決、8・6式典、ロシアは招待しないがイスラエルは招待

          ロシア・ウクライナ戦争に対する他の国際紛争とは異なる言論状況、それはなぜなのか?-野口先生のxを題材に-

           中東情勢は緊迫の度合いを増し、第五次中東戦争の恐れもあります。ガザ停戦、イラン・イスラエルの衝突の激化は何としても避ける、は当然の主張です。 「ガザで停戦が実現したからといって、イスラエルの占領地がかえってくるわけではない、イスラエルの違法な占領を許すのか、イスラエルを追い出すまで戦うべきで私たちはそれを支援すべきだ」「イスラエルのシリアの大使館攻撃は国際法違反の暴挙で、それを見過ごしたら国際法秩序は成り立たない、しかもシリアには米軍が長きにわたり違法駐留している、イランの

          ロシア・ウクライナ戦争に対する他の国際紛争とは異なる言論状況、それはなぜなのか?-野口先生のxを題材に-

          イスラエルへ軍事支援継続の米欧諸国、シリアに違法駐留を続ける米軍、国連人権理事会でイスラエル問題に賛成しない米欧日、その価値基準を直視すべき!

           先の記事でアメリカが現時点でもイスラエルに武器供与を行っていることを書きましたが、イスラエルに武器供与を続けているのはアメリカだけではありません。 イギリスの法律専門家ら600人超、イスラエルへの武器輸出をやめるよう政府に求める (msn.com)(4/4) 「イギリスからイスラエルへの武器輸出は、ドイツやイタリアなどと比べて少ない。」(同記事より直接引用) つまりアメリカだけでなく、英独伊は明らかに現在に至るまでイスラエルに武器供与を(ウクライナに武器供与しつつ)行ってい

          イスラエルへ軍事支援継続の米欧諸国、シリアに違法駐留を続ける米軍、国連人権理事会でイスラエル問題に賛成しない米欧日、その価値基準を直視すべき!