気のせいという病気は存在しない 未就学児〜AYA世代の不調について
「若いから病気になんてなるはずがない。」
「気のせいだ。」
「神経質なところだけがお父さんに似てしまった。」
頻尿になった小学生の頃から、事あるごとに母からかけられた言葉です。
父はまだ姉妹が幼い頃に心臓神経症を患いました。
暗い生い立ちや叔父が行方不明になり毎日眠れない状態にまで陥ったことも関係しているかと思われます(※「叔父のオルゴール」参照)。
果たして母が言う神経質という言葉ですが、いつも怒りながら言葉を発するせいか、心に起因する病気になることは恥なのかと考えたことがあります。
子どもの頃から今に到るまで強迫神経症とまではいかないまでもそれに近いものを抱えており、学生の頃は母に隠れてこっそり保険証を持ち出して精神科に行けないものかと何度も考えました。
ただ、その頃は通院履歴が自宅に送られてきたり、紙の保険証自体に通院した病院名が書かれてあったりしたことから、この方法は現実的ではないなと思いました。
やっと精神科に通えたのが潰瘍性大腸炎の治療に使っていたステロイドの副作用が強かったとき、薬剤性のうつになったときでした。
これは飲んでいる薬のせいであって自分自身の心の在り方のせいではないと言い訳ができたからです。
子どもを持つ親に対して心から願うことがあります。
お子さんが体調不良を訴えたら、出来るだけ検査設備の整った総合内科に行って欲しいと。
身体的な病気の診断が付かなかった場合は児童、思春期専門の外来がある精神科へと。それを何度繰り返してもいい。
そして、心の不調が感じられた場合も迷わず精神科へと。
若年層が罹りやすいがんもありますし、重症化すればするほど将来的にがんになる可能性の高まる内科疾患もあります。
いずれにせよ、神経質や気のせいといった病気は存在しないし、心の病気が生命を奪うこともあるのです。
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