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 前回ご案内した「梅レッスン」は昨年も実施していて、実は、初回はもう5年くらい前です。梅あるいは梅干しは、その機能性から日本が世界に誇るスーパーフードであり、農産加工品としても昔から伝わる食生活・食文化と密接なのでお伝えしがいがあるのですが、「なんでこんなに好きなのか?」は書き下したことがなかったので、この機会にまとめてみようかと思います。
 なお、徒然なるままに書いていくので、今の段階で構成は考えていません。思いつくまま書くって感じです。

■日本の梅の歴史と食の智恵

まず植物としての「梅」。その伝来については諸説ありますが、原産は中国原産地説が有力のようです。また果実の使い方も時代の変遷とともに変化していますが、現代に至るまで共通するのは「薬効」や「保存性」。
まだ科学的な解明がなされていない頃から、経験値の中で、「食と健康の智恵」を積んでいたのですね。

■旧暦24節気72候の中のキーワード

そして、旧暦の24節気72候に則ってみると、6月6日あたりからは「芒種(ぼうしゅ)」。稲や麦などの穀物の種をまく時期とされてきました。
この旧暦は農事歴であり、昔の農作業の目安とされており、その節目節目で、やるべき農作業が言い表されています。

「芒」は稲や麦などの穂先にある針のような突起のこと。この芒種の時期は、「芒」の植物の種をまく時期とされていました。現在は既に田植えが終わっている地域も多いと思いますが、昔はこの頃だったんですね。

「芒種」は24節気の9番目で、夏を6つに分けたうちの3番目。
(立夏→小満→芒種)
72候においては、この芒種を以下の3つに分けます。

▶初候; 蟷螂生ず(かまきり しょうず)
▶次候; 腐草蛍と為る(ふそう ほたると なる)
▶末候; 梅子黄なり (うめのみきなり)

夏が進むにつれ、田畑や水辺に虫の存在を感じ、梅の実も熟して採り頃を迎えます。これは昔も今も大体一緒。
日本は高温多湿の気候性で、6月は各地で「梅雨入り」がニュースになりますが、「梅」と「雨」が組み合わさるのも、とても季節感を感じます。

なお、「つゆ」については、雨が降って樹々に露がつくから「露(つゆ)」の音となり「梅雨」に繋がるという説や、梅の実が完熟して潰れる時期の、潰れる(つぶれる)→潰ゆ(つゆ)から由来している等、様々な説があるようです。

このあたりはざっとWEB検索している程度なので、ご専門の方がいらっしゃったら教えてくださいね。きっと私たちが、その時代時代の感性の中でいろんな言葉をつくっていったように、長い歴史の中での変化かもしれません。

このへんで、②につづく、、、






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