生まれ変わります:「5人家族都心築52年マンションリノベ記」
人が何かを"行う"時、そこには必ず理由や動機がある。
2023年11月から1年間更新を続けてきたこの「5人家族都心築52年マンションリノベ記」。
昨年、天から降ってきたかのようにマンション購入をすることが決まり、合わせて、購入した物件をフルリノベーションをすることとなった。
一生で一度するかしないかの、この貴重な家づくりの体験。
実は私自身が、かつて「いつかはやってみたいな」と、望んでいたことでもあった(が、東日本大震災を経験したこと、また、家族構成の変化や昨今の不動産インフレの煽りもあり、正直、もう諦めていた)。
ところが、すっかり忘れ諦めていた頃に、天の神様が贈り物をくれたのだ。
もうこれは、楽しむっきゃないでしょう!
note「5人家族都心築52年マンションリノベ記」をはじめたきっかけ
リノベーションに関する書籍ももちろん読んだものの、インターネット上で自分が調べようと思っても、意外と知りたい細部の情報や、体系だった記録があまりみつからない。
それならば「自分で発信したらいいではないか」、と、今回のリノベーションで経験したすべてのことをこのブログに書き記そうと決めたのだった。
家づくりは完成して終わりではない、住み始めてからが本番だ。
無垢床や塗り壁、海外の食洗機など、憧れるのはいいけれど、本当に知りたいのって、実際の使用感や、年月を経てのメンテや変化の部分ではないだろうか。そう思い、住み始めて7ヶ月を経た今も尚、コツコツと更新を続けているのだ。
これまでも何度か紹介してきたが、この「徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと」は一般的かもしれないが体系だった体験談としてとても参考になった↓
人生でもっとも高いかもしれない買い物を決断する際に、私たちが知りたいのは「業者」や「専門家」ではなく、一生に一度かもしれない覚悟をもって家づくりに取り組んだ当事者、素人の体験談だと思う。
このnoteの行き着く先
自己紹介でも毎回書いている通り、このnoteは、リノベや家づくりを検討している方や、住まいやインテリアについて興味を持っていらっしゃる方の何かのヒントになればと思って、更新を続けてきた。
私自身がワクワクと楽しみながら情報収集し、時に血眼になったり、超絶悩み苦しみながら決断してきたこと。その集大成としてできたマイホームには、愛着はもちろん、ちょっとした後悔や反省点もあった。
まるで私自身の血肉の込められた生き様であり、人生そのものだ。
リノベーションの終わった家に住み始めて、今ちょうど初めての秋、そしてこれから冬を迎えようとしている。
その過程で体験した気づきがあれば、引き続き発信は続けていくつもりだ。
ただ、それと同時に、建築家でも、リノベデザイナーでも、住宅関係会社に勤めている業界人でもない私。そもそも私が何のために生きていて、何を発信したいのか。
ここで、今後のこのnoteの方向性と合わせて、所信表明をし、原点還りをしたくなった。
暗黒の就活〜新卒1年目、「会社員」の鎧を剥ぐまで
子どもの頃から、好奇心旺盛かつ、「言葉にすること」をやめられない性質だった。
私は、2003年3月に、4年生大学を卒業した。
大学受験の時には将来の夢やなりたい職業がまだ決まっていなかった。そのため、当時先駆けであった学問横断的な学部に入学し、メディア論や美学、建築学、語学、文学、メディアリテラシー等、授業は幅広く履修していた。
ただ、幼少期から「言葉にする」ことがとても好きだったこと、雑誌が好きでたまらなかったので、何となく「将来なりたい職業は編集者かな」と、文芸評論家である教授のゼミに所属していたのだ。
新卒の時には出版社で編集者になることを熱望していたが、内定をもらえた会社は1つもなかった。大学4年の夏に最終面接1つ手前まで進んだ某出版社の不採用通知。その当時仲の良かった友人や恋人は、私以外全員、就職先が決定していた。
焦る気持ちと、何通も受け取った「不採用」の結果とを見て、自分自身を全否定されたような絶望感の中、今思えばあの時は所謂「鬱」に近いような状態だったと思う。一度、「就活」というものから距離を置くことにしたのだった。
とはいえ就職浪人をするという決断もできず、年末の新聞求人広告欄に出ていた企業3社に履歴書を送付することにした。その中で、最も早く選考が終わり、内定をもらえた小さな広告代理店。「就職浪人するよりはいいか」と、致し方ない思いで就職をした。職種は営業。
社会人1年目は、電車を3本乗り継いで1時間半かけての通勤。慣れないスーツにハイヒール。3代目世襲社長の同族経営、上司やクライアントから時に浴びせられる理不尽な罵声。
自転車通学でストレスがなく、リベラルで楽しかった大学4年間の思い出が一瞬で真っ黒に塗られていくような、人生で指折りの辛い時期だった。
結局、その新卒で入社した会社も1年で退職。勤務しながら転職活動をはじめ、社会人2年目になると同時に、ネット系のメディア企業に転職。第3子の育休復帰を経て2015年に退職するまで、営業経験を経て商品企画や社内のオペレーション部署まで幅広く担当させてもらった。
当時、所謂「ワンオペ」に近かった私。
乳飲み子を抱えた育児と、会社員との両立は今思えば「どうしてあんな働き方、生き方ができたんだろう」と当時の自分が理解できないほどに、ものすごく大変だった。
子どもが1人、2人、3人と増え、仕事との両立の難しさを感じると同時に、ふと思うのだった。
2015年。第3子の育休復帰のタイミング、第1子は小学校へ入学。下の2人はそれぞれ別の保育園へ。合計3箇所の預け先と送迎。日常を「まわす」だけで精一杯だった。
更には、理解していたことではあったが、当時の勤務先は相当量の「見做し残業」を含んだ年俸制だった。
第2子復帰時までは、世間一般では「フルタイム」にあたるであろう9時間拘束(8時間勤務)でも、年俸は8掛けになってしまっていた。
第3子の育休復帰のタイミングでは、8時半出勤、16時半退勤、つまり拘束7.5(6.5時間勤務)時間で復帰した私。フルタイムで働いていた時と比較すると、給料が×0.65倍にまで下がっていたのだ。
産育休ももらえて、有給があって、時短だとしても働かせてくれる職場があって、急なお休みでも助けてくれる同僚や上司がいることには、もちろん感謝していた。
リモートワークなんていう言葉がなかった時代だ。仮に家に持ち帰り仕事をしていたとしても、サービス残業。昇進も難しい。
限界を迎えていた自分の内側から、心の叫びが聞こえてきた。
そこで私は、こう覚悟を決めたのだ。
思い立ったが吉日。
すぐ夫に相談し、翌週には退職の意向を上司に告げたのだった。
「私」という人
何かに困っている人が目の前にいれば、自分の知り得るありとあらゆる情報をまとめて差し出してしまう。そして、それらの情報は、うまく言葉にできないけれど、「勝手に(どこかから自分へ)入ってきてしまう」のだ。
これはもはや自分自身の性質なんだと思う。
人生を振り返ると、いくつかのエピソードがある。
情報収集と分析、更には私自身の体験や審美眼を通して選定して、「いい」と思ったもの。
いいものといっても様々ある。
身体にいいもの、地球にいいもの、心にいいもの。
それらを誰かに差し出して喜んでもらえること。これが私にとっての何よりの悦びなのだ。
私にとってはこれが、呼吸をするように自然に出来てしまうことなので、それを仕事にしたい。その思いで、2015年から仕事をし続けている。
これから発信していきたいこと
実は数年前に一度noteを更新していたことがあった。
当時の私は肩の力が入りすぎて、力んだまま途中失速し、更新を断念してしまった。
1年前、自分自身の家づくり、リノベーションというわかりやすいテーマを与えられたことで、ここにこうして発信活動を再開し、継続することができた。
ここまで記事を読み続けてくださったフォロワーの方々、有料記事を購入してくださった方々、そして問い合わせを頂戴した方々。note発信の方向性について貴重なアドバイスをくれた友人知人。関わってくださった皆様に改めて、ここで深くお礼をお伝えしたいと思う。
本当にありがとうございました。
「5人家族都心築52年マンションリノベ記」から再開した私の発信活動。
今後は"マンションリノベ"の制限を外し、私がこれまで見つけてきたたくさんの宝物たちを紹介する場にリニューアルさせていただこうと思う。
具体的には、マンションリノベ関係の記事はマガジンに格納、編集し直します。先に書いた通り、今後もリノベ・住宅設備や機器関係での記事更新はこちらで続けるので、新しく作成する「マガジン」にも格納します。
また、本noteのテーマである「5人家族都心築52年マンションリノベ記」は近く変更し、今の私が発信していきたい方向性にもっともあったテーマ名にヴァージョンアップします。
今日は長文になりましたが、これからも方向性としては変わらず、
私が体験して、感じて、心から「いい」と思ったことやものを、正直に伝えていく場と言うことは変わりありません。
これからも楽しみに、私mizutamaのnoteにお付き合いいただけると幸いです。
私:mizutamaについて。
夫、私、高校生、中学生、小学生それぞれ1人ずつ、合計5人家族のヴィンテージマンションリノベ記録。同じような状況でリノベを検討している方や、状況は違えど住まいやインテリアについて興味を持っていらっしゃる方の何かのヒントになればとブログの更新を続けております。
詳細な自己紹介はこちらの記事をどうぞ。
100本以上に及ぶ過去記事のINDEXは以下にまとめております。何かのヒントになることがあるかもしれません、ぜひご覧くださいね。
楽天ROOMはじめました。
このnoteで紹介した商品や、これまでの暮らしを通して実際に使ってきた、お気に入りのアイテムたちを紹介しております。