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【スタッフコラム 004】私を一瞬で虜にしたブランデッドムービー

こんにちは。
BRANDED SHORTS のnoteへようこそ!スタッフの鹿討です。

我々は「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」という国際短編映画祭を運営している団体です。
その中に、企業・自治体が作る短編映画=「ブランデッドムービー」のカテゴリーがあります。
BRANDED SHORTS ウェブサイト

私がこの映画祭に関わるようになったばかりの頃、企業がCMではなく、短編映画を作るなんて回りくどいし(!)ストレートに伝えたいことを短時間で表現した方がビジネス的にも良いにきまっている、なんて思っていました。

ところが、そんな考えを吹き飛ばす作品に出会ってしまいます。

それが、2017年の映画祭で上映した、Kodak『Understanding』です。
(あのオレンジ色のパッケージのコダックです!フィルムカメラ世代の方は思い入れがあるのではないでしょうか)

まずは、前情報なしにご覧いただければと思いますが、とにかく温かな気持ちになる作品です。

主人公の少年は同性の恋人がいるのですが、家族には内緒にしている様子。ところが、あることがきっかけで父親に知られてしまうことになります。

この不安げな少年の表情。

そして、この厳格そうな父親の複雑な思いを抱えているであろう表情。

この作品の素晴らしいところは、台詞で説明をしないところです。
シチュエーションと、人物の表情だけで心情を想像させます。

そして、物語が進むと、最後にはハッピーエンド。この少年の嬉しそうな安心したような表情を見てください。

このスチールを見ただけで泣けてくる。
タイトルが「Understanding」なのも納得です。

そして、そのハッピーエンドの中心にあるのが、コダック社の商品なのです。
なんて上手い表現。あっぱれ!!と言いたくなります。

最後の「THE MOMENTS THAT CAPTURE YOUR LOVE」(愛を捉える瞬間)というタグラインへの落とし込みも自然で完璧。

商品の優位性を説明するのでもなく、企業の立場を解説するのでもない。

しかし、この作品を観た人は必ず思います、
「あなたを理解しているよ、大切に思っているよ、と表現できる写真(商品)って素晴らしい!」と。
そして、マイノリティーへの理解も含めて「こんな温かな作品を作るKodakは、なんて素敵な企業なんだ」と。

こうして企業のファンとなった人は、買い物をする際に同じような商品が並んだ時、その中から好きな企業の商品を選ぶことでしょう。

まさに、スタッフコラムの001で諏訪が書いていた<ブランデッドムービーの定義>にぴったりです。

この2分45秒で、私はすっかりブランデッドムービーの虜になりました。

企業色を前面に出すことなく、途中で飽きられないよう練られたストーリーに熱中しているとブランデッドムービーであることすら忘れてしまいます。
エンディングに向けて視聴者が感動に浸っていると、最後にすっと企業名やロゴが出てくる。

ブランデッドムービー、本当に面白いです!

BRANDED SHORTSのnoteでは、「ショートリスト」を発表しています。
記事内で視聴可能なブランデッドムービーがたくさんありますので、ぜひご覧ください。

また、5月半ば~6月末まで、ノミネート作品を映画祭ウェブサイトからアクセスいただける<オンライン会場>にて配信いたしますので、お楽しみに!
(海外作品は字幕付きです!)

ブランデッドムービーの面白く、奥深い世界へようこそ。
あなたもぜひブランデッドムービーの虜になってください。