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少数派が多数派の心を動かすための「3か条」

こんにちは。ブランド×弁護士の三浦です。今日は少数派が多数派の考え方に影響を与えれる方法について考えてみます。私が「コンセプトドリヴン・コンプライアンス」で掲げているブランディングと融合した前向きで楽しいコンプライアンスもまだまだ少数派。ブランディングを始めるのも、コンプライアンスを前向きにするのも最初はたった一人という究極の少数派から始まります。

多数決の前では少数派は多数派を動かすことはできないのか?少数派であっても多数派の考え方を変えるべき方法とは?なお、本日の記事はBing AIとBardの支援を受けて執筆しました。


社会的影響力

突然ですが、皆さんは少数派になった経験はありませんか?自分の信念に従った行動であっても、少数派だとわかると少し寂しい気持ちになりますよね。多数派の意見に押し切られて自分の意見を言えなかったり、自分の考えが受け入れられなかったりすると、なんだか悔しい気持ちになることもあると思います。

少数派であっても、多数派の意見に影響を与えたいと思うこともありますよね。自分の意見や信念が正しいって信じているなら、それを多くの人に伝えたいって思うのは当然のことだと思います。

例えば、組織内で行われている不正や社会的な課題に対して、少数派の意見が多数派に受け入れられれば、より良い方向に変わるかもしれません。世界をあっと言わせるようなイノベーションだって、最初は1人からはじまります。

社会学者のS・モスコヴィッシは、少数派と多数派が相互の考え方に及ぼす影響を社会的影響力という概念で説明しています。社会的影響力とは、他者や集団から受ける圧力や説得によって、個人の態度や行動が変化することです。

私たちは、日常生活の中で、他者や集団から影響を受けています。例えば、友達や家族から「あの服、いいね!」と言われると、その服を着たいと思うかもしれません。また、学校や職場で「あの人、人気者だから」と言われると、その人のことをよく知りたくなるかもしれません。

多数派が少数派に与える影響

社会的影響力には、大きく分けて2つのタイプがあります。1つは、従属的影響力です。これは、多数派から少数派に対して働く影響力です。多数派は、自分の意見や価値観を少数派に受け入れさせようとします。少数派は、多数派に従うことで、社会的な受容や報酬を得たり、罰や拒絶を避けたりします。

例えば、クラスで、友達みんなが「あの映画、面白かったよ」と言っていたら、自分も「面白かった」と言ってしまうことがあります。これは、友達に認めてもらいたい、仲間はずれにされたくないという気持ちから、多数派に同調していると言えます。他にも、以下のような例は従属的影響力の例と言えるでしょう。

  • クラスで、友達みんなが「あのブランドの服、流行ってるらしいよ」と言ったら、自分も「流行ってるんだね」と言って、そのブランドの服を買うようになる。

  • 学校で、先生から「この問題は、みんなで答え合わせをしよう」と言われたら、みんなと同じ答えを書いてしまう。

  • 職場で、上司から「この仕事の仕方は、こうするんだよ」と指示されたら、上司のやり方に従って仕事をする。

「少数派と多数派」というタイトルでBing Image Creator / DALL.Eが作成したイラスト

少数派が多数派に与える影響

もう1つは、今回フォーカスしている少数派から多数派に対して働く影響力である情報的影響力です。少数派は、自分の意見や価値観を多数派に伝え、多数派の態度や行動を変えようとします。多数派は、少数派のメッセージや情報に注意を向け、自分の考えを再考します。

例えば、環境問題について、少数派の学生たちがデモや署名活動を行うことで、多くの人々が環境問題について考えるようになります。これは、少数派が多数派に新しい視点や考えを提供したことで、多数派の態度や行動が変化したと言えます。情報的影響力の例としては以下のようなものがあります。

  • テレビのCMを見て、新しい商品を買うようになる。

  • 友達から「あの映画、面白かったよ」と言われて、その映画を観に行くようになる。

  • ニュースで、ある社会問題について報道されているのを見て、その問題について考えるようになる。


少数派が多数派に影響を与える「3か条」

ネメスが見出した「3か条」

心理学者C・ネメスは、モスコヴィッシの理論をさらに発展させ、少数派が多数派に影響を与えるには、3つの条件を満たす必要があると言っています。

1つ目は、自分の意見を一貫して伝え続けることです。少数派の意見は、多数派にとっては新しいし、受け入れにくいものかもしれません。だから、少数派は自分の意見をブレさせずに、ずっと伝え続けることが大切だということです。

2つ目は、多数派から信頼されることです。少数派が「部外者」「異端者」だとみなされてしまっては、多数派に耳を貸してもらうことはできません。だから、少数派は多数派との共通点を見つけて、共感してもらうことが大切になります。

3つ目は、多数派に新しい視点を提供することです。少数派の意見は、多数派の常識を覆すような新しい視点を与えることができます。だから、少数派は、多数派が気づいていない視点や情報を提供し、考えさせていくように促すことが大切です。

情報的影響力が生まれにくいアプローチ


多数派に影響を与えるコミュニケーションの実践例

例えば、部活の練習をサボりがちな多数派に対して、もっと練習をしようと呼びかける場合を考えてみましょう。少数派がこの3つの条件を満たすためには、

  • 練習を大切にしたい、試合で勝ちたいという想いを、何度も伝え続ける。

  • 練習を頑張ることで、チームの仲間との絆が深まり、一生の思い出が作れるという、多数派も共感できる共通点をアピールする。

  • 練習をサボって楽しく過ごす以外の、思い出のつくり方(例えば、練習で得た技術を試合で発揮し、喜びを分かち合う)を提示する。

このように、少数派が3つの条件を満たすことによって、多数派に影響を与えることができます。

情報的影響力が生まれやすいアプローチ

少数派であっても心に余裕を

少数派が多数派に影響を与えることは容易ではありません。自分の想いがなかなか実らないことに焦りを覚えることもあるでしょう。しかし、だからといって多数派の考えを頭ごなしに否定したり、人格否定のような発言をしてしまうと、ますます多数派から拒絶されます。

多数派が少数派の立場に立つことが大切であるように、少数派もまた多数派の立場に立って考えることが大切です。そして、心に余裕を持ち粘り強く「共通の想い」に訴えかけることが多数派の考えを変えるのだと思います。

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