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環境が適していないとは

よく、子供にとって

◎環境が適していない

◎環境が合っていない

という言葉を聞くことはあるかと思います。

もしかしたら、担任の先生に
「お子様は、今の学級の環境が難しい」と言われたことがある方もいらっしゃるかもしれません。


では、実際に「環境が適していない」「環境が合わない」とは、どのような状態なのかについてお話しさせていただきます。


【環境が適していないとはどういうことか】
まず、環境が適していないというのは、本人の努力や周りの努力、支援があったとしても、成長が見込めなかったり、周りの人たちと一緒に生活するのが困難だったりすることかと考えます。

また、本人がその環境にいることに難しさや辛さを感じているときも、適しているとはいえないかもしれません。

人員としては、
通常学級では、基本的には先生1人で対応します。いつもいることは難しいですが、補助の先生が入ることもあります。多くて2人ですね。

支援学級は、だいたい先生1人に対して子供が4人前後が基準になります。しかし、それより少なかったり、多かったりする学校もあります。それに補助や介助員さんがクラスに1人ついている状態かなと思います。


「環境に適していない」と聞いたときには、大人の人員を考えて、その上で対応できないぐらいの問題が起きていると考えてよいかと思います。


【実際に適していない事例】
では、適していない事例をいくつか紹介させていただきます。
※あくまで、私が聞いたり見たりした事例です。同じ状況にあっても、各学級で対応できている場合もあるかと思いますので、参考までにしてください。

◯学習面
通常学級で、学習の内容が分からず、授業中はずっと絵を描いていたり、手遊びをしたりする状況でした。
授業中に先生が様子を見にいっても、授業の内容をしていないので、指示を出すこともできず、別課題をしていました。別課題も、隣で大人がついていないと、1人では学習できなかったです。
本人も、授業が面白くないと言うことも増えてきました。

この場合は、学校のメインである学習の場で、適していないと考えられるかもしれません。


◯友達関係
通常学級で、テンションが上がってしまったり、イライラしたりしてしまうと、無差別に周りの人たちを攻撃して、怪我をさせてしまうといった状況です。
自分の気持ちのコントロールが難しく、支援教室にも入室していますが、実践の場でなかなか生かされないことが多くありました。

通常学級だと、学級の人数も多いので、近くに人がいたり物があったりして、トラブルになりやすいことも考えられます。

クールダウンできる環境もないことも多いので、環境に合っていないと考えられるかもしれません。


◯生活面
支援学級で、身の回りのことが大人の手がないと取り組むことが難しい状況です。

例えば、トイレの時は必ず介助が必要になる。着替えが1人では難しい。ご飯を1人で食べることができない。など、肢体不自由や病弱の学級とは別として、身の回りのことを1人で行うことが難しい場合、支援学級での支援が難しいことがあります。

介助員さんも付きっきりになれない状況もありますし、通常学級の子供たちと一緒になる場面でも困難なことが出てきてしまうかもしれません。


◯指示が入らない
支援学級で、言葉や視覚的な指示の内容が全く理解できない場合も難しいことが多いです。

支援学級での指導は、個別指導もありますが、全体指導もしっかりとあります。
通常学級よりも、分かりやすい内容で示されますが、それが全く理解できないと、その場にいても学習の内容が分からず、学習にならないことがあります。

指示が理解することが難しいのに、その場にいなければならない状況は、合っていないことが考えられますね。


簡単に事例を紹介させていただきましたが、結構多い事例かと思います。
環境によっては適応することができるかもしれませんし、支援を行っても成長が見込まれないかもしれません。

「環境に適していない」と聞いても、どれだけ支援を行ったのかにもよります。
支援をできるだけ行ったけれども、本人が辛い思いをしてしまう。成長が難しい。と判断した場合は、環境をどうするか考えてみるのがよいかと思います。

ただ、本人が辛い思いをしている場合は、環境を変えることを視野に相談したほうがよいかと私的には思います。

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